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【落武者魂】 糸魚川参戦記(3
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落武者魂

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糸魚川参戦記(3

前作でのあらすじ
「ナチスドイツの秘宝を首尾よく奪った『僕』は、大陸横断鉄道"鉄血長征号"に乗り込み帰国の途につく。しかし、ルーズベルトの指示をうけたフリーメーソンの刺客もまた、秘宝をねらって同じ列車に乗り込んでいた。シベリア横断鉄道を舞台に激しい戦いの予感が・・・!」



韮崎ではサポートカーから補給を得て、ちょっと回復。おいなりさんを食し、トイレに行こうかとするとPedalFar!のエース、zucchaさんがすさまじい勢いで計時記録をして出て行くところだった。あれが勝ちに行く姿か。

20号を走っていくと、だんだん甲府盆地が狭まっていくのがわかる。白州のサントリー工場を抜けて緩やかなアップダウンを走り抜ける。・・・というほどペースがでていない。そうだ、このあたりは平坦のように見えてず?っと登りなんだよな。着いていこうと思っていた集団から脱落しはじめ、これはいけないと下ハンを握った瞬間、左太ももにサクリという痛みが走る。なんだ!?と驚いて見るとちょっと大き目の細長い羽虫のようなものが、太ももに止まっていたので手で弾き飛ばす。ハチ?カミキリムシ?アリ?よくわからない。痛みがじわっと広がる。毒があったらやだなあ・・・虫刺されでリタイヤ?マジで?まあ、様子見しながら行こう。

ふと、「ああ、この道の駅で休んだなあ」とか「ここでUターンしたよな」など懐かしい思い出が浮かんできた。ちょうど八ヶ岳の裾野にあたる場所を走っていたのだけど、そのあたりへドライブした際に寄ることがあったのだ。また、白州の南側には山脈がつらなっているでその雪解け水を含んだ小さな渓流も多く、真夏にそういう流れに足を突っ込んでまったりした記憶がよみがえったり。うーん、南アルプス天然水のCMみたいなところだ。

道端で寝込んでいるニッシーさんを見かけたのもこのあたりだったろうか。ちょっと記憶が交錯している。そのときは「ブルベを走る人はどんなところでも仮眠できるというが、さすがだなあ」なんて、のんきなことを考えていたけれど、実は本当に体調不良でその後リタイヤしたとのこと。残念。

やがて甲府盆地がすうっと閉じて行き、富士見峠が始まる。塩尻よりやっかいという意見も聞いていたので、少し身構えていたものの峠というよりは長いだけの上り坂といった感じ。途中の待避所に止まった別チームのサポートカー?からお煎餅の補給をもらう。沿道には別チームのサポートなのか、ただの通りすがりなのか、参加していない自転車乗りなのか、あちこちにいろんな人がいて所々で声援をしてくれたりするのが見られた。

しかし・・・お尻が痛い。具体的には坐骨のあたり。さっきまでは尿道のあたりがしびれていた気がするが、今は坐骨がひたすら痛い。呼吸器系もまだ余裕があり、脚も残っていて、しかしお尻が痛くてダンシングができない。ついでに内股もすれて痛くなってきた。この対策にシャーミークリームを塗ってきていたのだけど、雨ですっかり流れてしまったようだ・・・。うーんまだ150キロも走ってないのになあ。こんなに肉体的な痛みが起こるとは思っていなかったよ。

富士見峠のくだりでコンビニに寄ってウィダー・イン・ゼリーとコーラで補給。ここから先は何度か曲がり角があるので、地図もチェックして再スタート。まあ、人についていけばなんとかなるだろう。下りきったあたりで20号を離れ、諏訪湖南岸へ。ちょっとしたミスコースをしたりしながらだけど、陽射しも差し込んできたり景色もいいし、悪くないコースだ。でもまあ、陽射しがあっても雨がばらつくのはいかがなものか・・・。しばらく小集団に入っていたものの、塩尻峠のあたりではバラバラに。ここまでくればまずは前半終了。後半戦に向けての気合を入れながら塩尻峠を登りだす。せめて諏訪盆地くらい晴れてくれと思っていたけど、その願いもかなわず。相変わらず冬のような格好で走っている。

塩尻峠はその名の高名さほどの峠ではなかった。実はちょっと前の木曽路旅行の帰りにクルマで寄ってみたりして確認してあったというのもあったと思うのだけど、するすると登っているとやがて終わる。するする、というのは自分視点の表現で、実際にはへろへろといった感じなんだろう。結構な人数に抜かれる。

頂上からは一気呵成のダウンヒル。道もよく長い長い下り。たぶん、全コース中で一番爽快なところじゃないかな。眼下に広がる景色(曇ってるけど)もヨシ、道も交通量も悪くない。その途中に第三チェックポイント「塩尻」があった。ようやく170キロ。半分は越えたわけだ。8時間15分くらいが経過した。




塩尻CPは芝生の公園。しばらく芝生に座って足を伸ばしたり梅干・おいなりさんを食ったり。サポートカーを待ったり、そろそろBluedragonさんがいらっしゃるかなーとか思ってだらだらしていたら、あらあら40分ほどたっておりました。なんだか天気もよくなってきたりしていい気分だったんだよね。他の人たちもだらだら休んでいる人が結構多い。気分がいいって感じなんだろうね。とはいっても、足きり時間とかがあるわけなので、重い腰をあげて自転車を準備。GPSを装着したBluedragonさんの後ろで、公園の出口の坂を上ろうと踏み込んだところでペダルに衝撃とガチン!という音が。音がしてギアが入ったのでそのまま塩尻の残りの下りへ飛び出す。ディレイラーに特に問題はなさそうだ。

と思っていたが、国道20号を離れる交差点でフロント側が変速ができないことに気づく。どうもさっきの「ガチン!」はフロントディレイラーのプレートが破損した音だったようだ。うーん、アウターのみでこれから走れってか?Bluedragonさんが「止まりますか?」と心配してくれているが、そのときとある解決法が思いついていた。チェーンを指でつまんでインナーにかけかえればOKじゃね?って。

実際それでOKだった。だいたい平地でもインナーばっかししか使わないし。アウター無し、問題無しってやつだ。向かい風だし。

あいかわらず向かい風なんだけど、なんだか脚がまだ残っている気がする。あれあれ?諏訪を走っていたころより楽な感じが・・・ああ、長く休んだからかな?休むときははっきり休まないとだめだねー。そのノリでしばらく走っていると人がついたり人につけたりで、小さな列車に紛れ込めた。実はこのあたりで「足切りにひっかかっちゃうんじゃないの?」っていう不安があったので、少しでも前へ進みたかったのだ。ちょうどその気持ちを察してか、逆風を切り裂いて猛進する数人の列車が現われたので、とにかくついていくことだけに必死になる。これが速い速い。時速40キロ前後で走り続ける人たち。わー!こんなにボク脚が残ってたんだーという素朴な感動とともに、「これは偽りの再生。絶対に長くは持つまい、そのときどうする?」という不安を抱えて走り続ける。インナーで、とんでもないケイデンスで。

10キロ走って、脚は終わった。通称オリンピック道路、例年向かい風になるというそこで、時速20キロもいかないようなへろへろになってしまった。しかもこの道がまたつらいことに、景色は変わらずひたすらまっすぐなだけ。左手に遠く雪をかむった山脈が見えて、初めのころこそ気分を紛らわせられたのだけど、ずーっと変わらない。右手はずーっと川。強烈な向かい風に速度がグングン落ちていく。誰にもついていけない・・・。どうせ足きりならもうやめようかな・・・とか思いはじめる。だって変速機も壊れてるしさ。

とても後ろ向きな気分になりながらもペダルを踏み続け、ようやく長く長く待ち望んだコンビニに飛び込み、休息。コンビニのちょっとファットな店長が、やたらとフレンドリーで休憩の自転車乗りたちへねぎらいの声をかけていた。コーラを飲み、ゼリーを食い、かなり寒くなっていたので(強風のせいだ)おでんを食う。アンバランスというチームの方々に足きりの事を聞くと、まだまだ余裕とのこと。なんというか、僕の認識違いだったようだ。また勘違いかよ!ここから次のチェックポイントまでは彼らにくっついて走った。チェックポイント「大町」までは登りと思っていたが、それほどの登りだった記憶は無い。ここで226キロ。12時間程度が経過。
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