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【落武者魂】 本当はキビシいSR600 Fuji その一

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本当はキビシいSR600 Fuji その一

 これを読もうとする人でSR600を知らぬ人はないだろうから、説明はいらぬ気もするけど、念のため簡単な解説をしておこうと思う。SR600とは600kmで10000m以上の累積上昇量を持つコースで行われるブルベのような何かだ。これはブルベであってブルベでない。ブルベでないがブルベだ。詳細はAudaxJapanのサイトなどを参照してほしい。僕は今回、このSR600というカテゴリのFujiというコースに挑んだ。SR600 Fujiというやつだ。累積上昇は約11000m、制限時間は55時間。

 すでにこのイベントについてはいろいろな情報が流れていると思う。曰く「普通の600kmブルベより眠れるから超余裕」「上昇量など、当たらなければどうということは無い」「宇宙の尺度からすれば、全ては些少なこと」などなど。でも、そんな言葉に安易に耳を傾けてはならない。そういうことを言う彼らは外星人と呼ばれるべき存在であり、けして僕らのような常識的な存在ではない。だいたい考えてみてほしい。碓氷峠、渋峠、菅平に美ヶ原、そして麦草峠と、その中のひとつをとってみても主役となりうる超級山岳。それを連続で走ろうというのだ。超余裕なわけはない。もうすっかり更新することのなかったブログを書かねばならぬと思ったのは、つまりそこだ。フツーの人間が、フツーの言葉で語らねばならぬ。SR600 Fujiの現実を。


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 まず初めに、このようなコースを設計し、さらに煩雑な事務処理などを行なってくれている主催者の方々に感謝したい。

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 さて、コースは、まあ公式サイトとかを見てほしい。高尾駅、を出発して名栗を経由して秩父。そこから高岡を抜けて碓氷峠、北軽井沢(浅間越え)、草津から渋峠、湯田中、菅平、上田、美ヶ原と経由して白樺湖を抜けて麦草峠。野辺山、韮崎、河口湖、山中湖、道志道、高尾と戻る。秩父から高岡、そして韮崎のあたりにいくらか平坦はあるが、それ以外は登っているか下っているかというコース。あまり細かなアップダウンはなくって、でっかく登ってでっかく下るという印象。
 今年に入って自転車にあまり乗ることができないというようなところから問題は山積なのだけど、一番大きな問題は(山岳を除けば)天候。Accuweatherなどのレポートによれば、この週は全体的に不安定。高地を巡るルートだけに天候の急変などは避けられないだろう。同時にすでに初夏の気温ということも有り、低地では熱にやられるかもしれない。とはいえ、こういった装備のことについては去年のカスケイド1200に至って、ひとつの到達点に達しているので、それをベースに考える。防寒防風はゴアの雨具に依存して、あまりレイヤードしない。なぜなら重ね着による調節効果より、重ね着そのものが帯水層になって冷えを招くから。これは低出力・汗かきの僕が昼夜を徹した長時間の活動をするというケースにおける回答なので、万人に向くものとは思っていない。ただ、中途半端に防寒ウェアを持って行って荷物を増やすよりは、外気をシャットアウトする厚手のレインウェアを持っていった方が荷物も減って雨にも使えて一石二鳥だ。
 600kmというコースなので、途中に宿泊を入れたいが、それはちょうど300km地点にある上田でのビジネスホテルとした。……まあいい、このあたりは人それぞれが考えていくのが楽しいと思う。全体としては45時間で完走する予定とした。7時間の余裕をもってのゴールというわけだ。これなら富士吉田のビジネスホテルでもう一回仮眠して、明け方の富士山を見ながらというのも有りかと思っていたが……。


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 当日。朝5時半くらいに高尾駅のコンビニに到着。実はこの日には10名がここからスタートする予定となっていた。パーマネントは参加者自身がスタート日時などを決定できるので、一人で走るべきもののように思われるかもしれないが、別にそんなことはなく気が合う仲間などと走ったほうが楽しい。僕がいたPCHランドナーズなどのクラブでは、記念日や仲間の送別会などにパーマネントを走ったり、またメーリングリストなどで同行者を募集したりしていて、ひとりでチャレンジというのは少なかったように思う(ひとりでやってるから気づかないだけかもしれないけど)。今回の10名は3名は日本人だが、あとは台湾と香港からの参加者。見知った顔だし、せっかく来てくれているのだから一緒に走りたい(正確にはスタートしたい)と思ったのだ。もし、こんな機会が無ければ、SR600にエントリーすることはなかったと断言できる。

 とはいえ、グループで参加するというのはデメリットもある。それはトラブルの発生率が人数分跳ね上がるということだ。それに上りが多いコースでは走力を揃えるのも難しい。だから今回のような過酷な長丁場ではそれはゆるやかな連帯であって、一緒にいけるところは行こうよ、程度のものであると認識しないとならない。それでもなお、同じルート上に仲間がいるというのは心強いことだ。

 そんなわけで6時に高尾駅をスタートする。すぐにいくつかのアップダウンを繰り返しつつ北上。信号と通勤のための交通でなかなか速度があがらないが、青梅まで来るとそれも一段落。名栗に向かう途中の坂で僕は停止してディレイラーの調整をする。どうもトルクをかけながら坂を登るとリアカセットの上でチェーンが暴れてしまうのだ。
 そうこうしているうちに、すでに一人旅。山伏峠で台湾からの女性参加者に追いつくが、下りで引き離してしまいやっぱり一人旅に。山伏から299を経由しての秩父までの下りは、トラック街道ということもあって嫌う人も多いのだけど、あまりタイトではなく見通しもよいので僕はキライではない。あまり嫌な目にあったこともないからかもしれない。



 そんな具合で一気に下って、秩父の町中でなんとか先行集団に追いついた。でも地脚が違うのですぐに差を広げられて、街から出る頃にはすっかり一人旅に逆戻り。このあたりの道は、今年走ったアタック安中と同じのはずなんだけど、風があまりないせいか、あのときのような辛さはない。辛さもないけど速度もテキトー。実は去年から引き続いている足首や腰の痛みが怖くってあまり頑張ろうという気が起きない。ここで頑張ってもまで500kmはあるので意味もない。とにかく温存策に徹する。

 さて、昼ごはんはどうしようかと考える。計画時には軽井沢のマクドナルドを昼食地点と考えていた。そうするとスタートから160kmほど無補給。ちょっとばかしキツイ。もし碓氷峠の途中で力尽きたりすると厄介だし。まあ、順当なのは碓氷峠入り口にあるおぎのやで峠の釜めしかな。そこまでも100kmはあるけれど、その程度なら手持ちの食量でなんとかなる。ちなみにバックパックを背負っているときは、ウィダーインゼリーを2〜3個、ミニ羊羹とパワージェルを数個積み込んでいる。これだけあれば無休憩で100kmも難しくはない。休まなければ、遅くともそれだけ進むことができるという貧脚の知恵。

と思いつつ富岡を走っていると、名前が呼ばれた。止まって振り返ると台湾のMさんが僕を呼んでいた。どうも先行集団はここの食堂で昼食をとっているようだ。僕(と途中で休んでいたKさん)もランチを取ることにする。みんなでワイワイガヤガヤと食事をとっていると、アクシデントの連絡があったりという一場面も。けっこうな時間をこの店で費やして再スタート。どんよりとした空模様は、いつ雨模様に変わってもおかしくはない。天気予報的にはそろそろ降りだして、そして夕方を過ぎて降り止むはず。



妙義山がよく見えるコンビニでトイレに入っていると、また独りに戻った。そしてすぐに雨が降り始め、次のコンビニに立ち寄ってとりあえずジャケットだけ着てみる。それで走り出すと雨は本降りに変わり、結局、さっき別れた先行集団が雨支度をしているところに合流してシューズカバーやレインパンツも装備。雨が強くなったり弱くなったりする中を碓氷峠のめがね橋へ向かって進んでいく。



PC2 めがね橋 135km地点 13:30 予定より30分早着

つづく
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