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【落武者魂】 2011年のパリ・ブレスト・パリ。 つらいつらい。
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落武者魂

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2011年のパリ・ブレスト・パリ。 つらいつらい。



 胸焼けをしていると僕は本当に何も食べなくなる。流動食のようなゼリーとかを流し込むくらいなのだけど、それすらもおっくう。細君も内臓が気持ち悪くなって苦しんでいたが、胃腸薬を飲んで多少持ち直したよう。それに彼女はとりあえず何か食う努力をしつづけていた。走りながらエナジージェルやその他の補給食を「食うか?食うか?食え、食え」と言ってくる。それが田舎のおばあちゃんが来客にいろんなお菓子をすすめるような感じで面白い。とにかく、半分くらいは「食わねえ」と答え、半分くらいはしぶしぶ食う。でもこうやって勧められて食うおかげで体力維持できるのだから、やはりこうやって走ることには強みがあるのだ。
 


PC VILLAINES-LA-JUHEL 残り距離221km 到着時間18:20 閉鎖時間19:42



 そんなこんなで比較的楽しくVILLAINES-LA-JUHELに到着。しかしながらこのPCもやたらめったら丘の上にあるので大変。街の狭い道をあっちへこっちへ折れて登ってたどり着く。PCでは往路と同じくひっきりなしに実況がなされていてまるでなんかのレースの1シーンみたい。しかしながら楽しかった割には前半の眠気と仮眠や休憩が尾を引いて猶予時間は前のPC到着時と同じ1時間20分。シャワーその他は諦めて、とりあえず飯だけ食いましょう。それからテーブルでうとうと・・・。軽く目を覚ますとRUSA前会長がいたのでドロップバッグの受け取り場所を聞く。PCのゲートを出たすぐ先らしい。そこまで移動して補給物資をタンデムに詰め込み先をいそぐ。ここからコースプロファイルが気になうるように。ここから次のPCまでおおざっぱに言うと大きくくだって、それからずっと登り続ける感じ。貯金はもらえるかな・・・?


※・・・その手に持つものは・・・。そんなもの持ってよく走れる・・・。





 街から出ると「英語は話せるかしら?」と声をかけられる。オレゴンから参加しているという女性の参加者だ。おお、おれたちの自転車もオレゴンの会社の製品ですよ!というと「知ってる知ってる」と。彼女はかつて愛媛県で英語の教師をしていたということで、かなりわかりやすい英語を話してくれて、なおかつ僕らの酷い英語を聞き返しもせずに聞きとってくれる。なんだか英語がペラペラ喋れているような錯覚!さらに話を続けていると、彼女はなんとチームアストロゲン(女性用サイクルウェアの通販サイト)のオーナーだというではないか。女性サイクリストとしてどこのお店に行っても女性用グッズを置いてないことに困って始めたのだそうだ。へーへーと話しているうちに大きな下り坂が見えてきた。すると彼女は「先に行きなさいな。のぼりになっておいついたらまた会いましょう」と。さすがよくわかってらっしゃる。お言葉に甘えて下りへ向けて勢いをつけて・・・GO!


チームアストロゲンのオーナーさんだそうです。

 意外と下り基調が長く、かなりの距離を進むことができたように感じる。下りの底からいくつかの登り返しを経ていると、途中で追い抜いた老齢のフランス人ライダーがやってきて「あのマダムからだ」と名刺をくれる。さらに「ワシも昔タンデムではしっておってなー」みたいなことを話しかけてくるのだけど、完全フランス語なのでまるでわからない。少しだけまったく通じない会話を楽しんでその男性は去っていった。かなり高齢そうに見えたけど強いなあ・・・という感じ。



 黄昏時に長い一直線の登りを行く。このあたりからたくさんのロードレーサーの小集団が増えてきた。だいたい一般車両90時間の部に参加して85~90時間で完走するもっとも数の多いあたりに飲み込まれているのだろう。さすがにロードの参加者も疲労が蓄積されてきたようで、登りだというのに僕らが追い抜くことさえある。台湾の小グループは往路から何度追い抜き追い抜かされを繰り返してきただろう。RUSA前会長や、さきほどの女性サイクリストも僕らを追い抜いて行ったり、立ち止まっているところを追い抜いたり。丘陵の稜線を行くように道が続き、紺色の空と黒い地面の間の地平線まで点々と赤い灯火が見える。綺麗で幻想的だが、あそこまで行かねばならぬのかと心に重いものも感じた。パリは?パリの灯は?パリの周りには空を照らすような都市は無いの?もうそろそろ終わってくれ!


※右下が僕の体。その輪郭線は僕の自転車のライトの明かりがもれでてるんですね。ダイアモンド富士みたいに。その向こうは他の参加者。たぶん。

 終わらないやめられないのがPBP。残り距離が30kmくらいから全然減らないような気がする。というか本気で増えたようにも感じた。何かを勘違いしたのだろう。そうはわかっていても「さっき残り20kmだったはず!30km以上も残っているのはGPSのルート計算ミスだ」とイライラしはじめる。しかも気温も急激に落ち始め、寒くて眠い。途中で停まって上着を羽織る。登ったり降りたりを繰り返しているけどちっともあたりの様子がわからない。そのうちGPSの画面に環状道路が映る。どうも街?そろそろPC?と、急に街に入る。古い感じの小さな町。橙色の灯火で照らされた街路を抜けるとあたりにいたサイクリストたちが数を減らす。どうも開いているバルなどへ飛び込んでいっているようだ。あと20kmくらい・・・休憩には微妙な距離。もとよりそんな時間は無いので、街から脱出するために登り始めると、子供たちが何か叫びながら並走してくる。いたずら?と思うが何かを細君に渡したよう。ナニ渡されたの?と聞くと「シュガーシュガーって角砂糖をくれた」。疑ってすまんよフランスの子供たち。ほんとうはこのために持ってきているおみやげを渡したかった・・・。とりあえず角砂糖は確実に受け取ったぞ。もぐもぐ・・・。うまー。

 ふたたびあたりに参加者たちが増えてきた。しかし、やっぱり終わらない。ところどころに私設エイドとそこに集う人たちをみかけるが、このへんはそんなに人家があるのか?自転車のイルミネーションを掲げた家があった。行きにもあったな!と言うと、後席から「いくつもあった」と。つうことは進んでいる証にはならない・・・。とにかく辛い辛い・・・。ここは辛いということしか思い出せない。

つづく
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