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【落武者魂】 2011年のパリ・ブレスト・パリ。 ねむいねむい。
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落武者魂

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2011年のパリ・ブレスト・パリ。 ねむいねむい。

PC TINTENIAC 残り距離363km 到着時間7:55 閉鎖時間08:17

 なんとかタイムアップせずに滑り込んだ。これからはPCでタイムアウトまで休憩し、次のPCまでに同じくらいの休憩時間を稼げればいいとする。完全に事前の予定を破棄。ここまでの走行距離867km。中途半端な距離だ・・・。TINTENIACではチェックを受けてトイレを・・・と入りこんだ人気のない廊下にトイレがなく、そのまましゃがみこんでしばし眠った。僕も細君も胸焼けが辛いということもあったので食事はしない。まだ積み込んだ補給食が残っているからなんとかなる。僕は体内の脂肪を燃焼させる着火剤としてのすこしばかりの糖分さえあればかなりの距離が走れると思っているし、極端なことを言えば、案外食べなくても走れるものだと思っている。というか、胃腸が疲労?で悪くなると食べないで走り続けられるようになるという感じ。でも、やっぱりなんらかのエネルギーは必要。そこでPBPの途中ではっ安価で、カフェなどで容易に手に入り、エネルギー化が高く味が安定していてしかも胸焼けに影響しない食料の存在に気づく。まさにPCにあるレストランの列でそれを見出した。それは砂糖。コーヒー、紅茶用に置いてある角砂糖やスティックシュガー、あれを並んでいる最中や食事中にポイポイと食べたり飲み込んだり。もう頭が考えるより前に手が出ている状態。ふとインシュリンショックなる言葉が頭をよぎったけど、コーラ飲んだって同じことだろう。飯が食えないんなら、砂糖を飲み込めばいいじゃない・・・。



 明るくなるとすっかりすばらしい天気。暖かくって眠くなりそうだ。とあるゆるい上り坂を登っていたら脇道から子牛を載せたトラックがでてきて前へ走っていった。そこで湧き上がるドナドナの歌。思い切り二人で歌い終えると、並走していたおっさんサイクリストが拍手をしながら去っていった。満足。他には・・・だいたい景色は同じだし起こっている事象も同じだし・・・というか思い出せません。帰路は全体的に思い出せないせいで「すごく短かった」気がするほど。FOUGERESに入って行くと急に坂がきつくなり交通量も増加。この街はちょっと険しい丘陵に作られた城塞のようで、城壁が残り街の中心を囲んでいた。ゆっくり立ちこぎでなんとか這い上がり、コントロールへ到着。往路ではコントロールのはるか手前で自転車を停めて失敗したので、今度はコントロール近くで駐輪する。ここのコントロールはWiFiスポットになっていてWEPコードが掲げられているのだけど、かなり長くって入力する気になれない。一応、iPod padを持っているんだけどね。そのままコントロールの建物に入り、チェックをもらう。


※城壁の町、フールージュ


※城壁の町、フールージュ2

PC FOUGERES 残り距離309km 到着時間11:14 閉鎖時間12:34



 PCごとに一時間ほど貯金が作れるようだ。それにしてもTINTENIACとFOUGERESは50kmちょっとしかないので、ここで時間が稼げたということは、この間のコースがいかに走りやすかったを示している。でも、どんな道だったかはやっぱり思い出せない。正直なところ、ドナドナの歌はこのPCの前だったか後だったかわからないのだ。同じ景色同じアップダウン同じペース。記憶がだんだんと混沌としはじめた。でもまあ、このPCに入る頃からはちょっとよく覚えている。心もしっかりしていたので、このあたりでしっかりご飯をたべようとPCのInfoスタッフに近くのレストラン情報を聞く。これが失敗で結構な時間のロス。しかもろくな情報も無く・・・。ちょっと目が覚めてきていて余裕な気分になっていたのが失敗だった。仕方ないのでPC付随のレストランで食べましょうと自転車をレストラン近くの駐輪場へ動かしていると、車検日に出あったタンデム車乗りの女性が芝生の上で座り込んでいた。同じメーカーの同じような仕様(前後のシンクロにチェーンではなくカーボンベルトを使っている)なのでよく覚えていたのだ。でも、彼女らは僕らよりかなり速かったはずなのでどうしたのかと聞いてみると、どうも仲間内の誰かがトラブルなのでそれにつきあっているらしい。とりあえずお互いの健闘を祈ってお別れ。


※まあ、おいしいおいしいってことはないさね。


※なんかよたってる?

 レストランではzuccha氏と一緒になる。正直言ってぜんぜん美味しくない食事なのだけど、彼はガシガシ食う・・・。すごい。ここまで食えなければあの脚力は得られないのか・・・。しかしながらzuccha氏は眠い眠い病らしいので、先に行かせてもらうことにした。次のPCまで行けば1000kmを突破するし、さらに予備のドロップバッグも配置している。もし十分な時間があればシャワーを浴びて着替えられるようにと、それに補給食。本当は体をきれいにして着替えて仮眠したいところだけど、そこまでの余裕が作れるかどうか・・・。正直なところ着替えさえもできないだろうと思っていた(今までブルベで三回の着替えをしたことはない)。


※天気はいいぞー

 気温が急激にあがって・・・眠い!日がさんさんと照ってあまりの良いお天気に芝生の上で寝転んでいるライダーをところどころで見かけた。そんなときに「びでおー!」と陽気な声が後ろから飛んでくる。振り返ればシャイだ。ピストで参加しているクレイジーな西海岸からの参加者。そのときの動画を見ると・・・意外と元気そうにみえるな・・・。けっこう速度もでてそうだ。撮影後、ピストはどうよ?って聞くと「下りが死ねる」とシンプルなお答え。たしかにこのあと僕等を置き去りにして視界から消え去るものの、その先の下り坂でものすごい勢いで後ろへ消えていった・・・。長い下り坂の途中、黒板型の看板に「CAFE」の文字。細君がトイレに行きたがっていたので下り坂の中の街に停まる。その「CAFE YOKOSO」はお店ではなくって、沿線住民が応援で出してる無料カフェ。



 倉庫を利用した休憩所で家族総出でお手伝いという感じ。仮眠用のマットがいくつも並んでいて寝込んでいる人もいるようだ。なんというホスピタリティ。でも、ここ自体にトイレはなくって数百メートル歩いたところにある公園のトイレを使ってくれとのこと。細君のトイレを待つ間、ジュースをもらったり手作りお菓子を食べたり。御礼に「必勝日の丸鉢巻」をプレゼントし、リンゴをもらって出発した。その先の街ではクレープ屋さんがクレープを配っていて対価は「あとから写真を送ってくれ」というらしい。とても有名なポイントで今までに送られたたくさんの写真が貼られていたそうなのだけど、知らなかったのでタンデムであっという間に下って行ってしまった・・・。

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さっきの動画
※意外と元気にさくさく走っているように見えるな。

 それにしても眠い・・・。ついに眠ることを決意。普通の道の工場脇の芝生のようなところに立つ看板の影で寝ることにする。自転車は看板に立てかけて。車通りも少なくないところだけど、これ以上眠くなると良くない。携帯電話のタイマーを15分にかけて倒れこむとすぐに寝付いたようだ・・・。そして「なにしてんのこんなところで」の声に起こされる。zuccha氏がやってきていた。それから先は下りと平地で僕らのタンデムが風除けになり、登りでzuccha氏に押してもらうという不思議な列車を組んで進んだ。しかしPBPだけで約1000km、其れ以前の欧州自転車旅行もあったのに、なんでこの人はタンデムを”押して”楽しそうに坂を上がれるのか・・・。



 ところで、やっぱり終盤になってきて疲労を強く感じる。いっつもタンデムだと走り始めの頃とその後との疲労のギャップが強く感じられるのだけど、それはやっぱりスキルの問題なのではないかと考え始める。二人合わせての出力があるのがタンデムの魅力なのだけど、二人は二人であって単純な足し算はできないのではないかと。二人のペダリングがシンクロするのあたって、相殺されてしまっているパワーも確実にあるはず。V6エンジンを二つ並べたからって、生来からのV12エンジンに匹敵するわけではないという感じ?特にパワーが必要になる登りでガクッと落ち込んじゃうのはそんなわけかな。立ちこぎなんかもそうだ。立ちこぎすること自体に難しさはない。ないけど、ぶれずに立ちこぎするのはかなり難しい。二人で立ちこぎしているとバイクの振り幅・振り周期なんかがそれぞれ違うので、しまいには前後で逆に振ってるんじゃないかと思うくらい。これは効率が悪い・・・。



 そしてそんな非効率な立ちこぎをしていると、一気に心拍はあがるわ膝上が笑い出すわで超大変。さらに悪いことにはトルクだけはあるもんだから連続してたちこいでいると、前に走っている走者にあっという間に追いついてしまったりしてブレーキ掛ける必要すらあったり。坂の途中で減速して車間を保って・・・と思うと息が上がって膝が笑っているので速度も保てない。また疲労もあるので立ちこぎをひとつの坂で何度もできない・・・なにしろもともとの脚力がないのだし。そんな具合にスキル不足と脚力不足のダブルダメージを痛感していたこの終盤、新たな技を編み出す・・・。その名は「ジューイチ」。普段の立ちこぎは1サイクル10回として、だいたい2サイクル、20回で終了して休憩する。しかし、もう2サイクルもこぐと疲れはててしまうしあるいは加速しすぎて車間がとれなくなってしまう。そこで1サイクルごとに「立ちこぎの姿勢のママちょっと”けのび”をして休み、速度が落ちない間に次の1サイクルを行う」ことにした。しかも10回ではなく、ペダリング11回として左右の脚のバランスも取るという寸法。なのでジューイチなのだ。



 この戦いの中、疲弊の極みにあって生み出された新必殺技”獣威血”。走りながら説明し、やってみると悪くない。はじめこそついつい10回でペダリングをやめてしまって混乱したり、とっちらかったりしたが、慣れてくると”けのび”しても速度が急激に落ちない程度の坂なら立ちこぎを続けて乗り越えたり、ロードのグループにくっついてちぎられずに登り切れたりと確実にペースが上がった。最終的にこの技によって稼げた時間は決して少なくはないはず・・・。脚力も体力もないのだもの、必死に考えてやれることはなんでもやっていくしかない。胸焼けがすれば角砂糖を食いまくり、立ちこぎの方法を考え、歌を歌いしりとりを続けて眠気をさます。実に楽しい。



つづく
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コメント

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ブルペと比べれば屁みたいなものですが、王滝120kmもいかに補給するかです。
昔は、おにぎりとか魚肉ソーセージとか持って、楽しく走っていたのですが、近年はパワージェルのようなクスリみたいのしか食べていません。
私は胸焼けや胃もたれとは無縁なのですが、さすがに魚肉ソーセージを食べると、パフォーマンスの低下を感じてしまいまして。
砂糖おいしいですよね。いや、おいしくなくても体が求めているという感じでしょうか。
2011/10/01 【だい】 URL #SJMMuUIM [編集] 

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SDA王滝は地獄だと聞いていますよ・・・。絶対無理・・・。


食べ物を受け付けなくなるのは腹筋の疲労のせいだという説を妻の通っている医院だかの先生が言っていたそうです。たしかにそうかも。
2011/10/03 【さとう◎】 URL #- 

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