というような風潮に対して、この本は「昭和三十年代の方がもっとやべえ」と伝える。レビューによれば「少年犯罪、女性の自殺者数、感染症の死者数、寄生虫の感染率など約100のテーマを見開きで1テーマずつ取り上げており、「昔は良かった」幻想を見事なまでに打ち砕く」そうだ。たしか以前にも、明治大正のころから新聞記事を丹念に拾って、少年犯罪などが急激に悪化しているのは幻想で、昔のほうがひどかった、というをまとめあげた本があった。
あった「戦前の少年犯罪」だ。
ブログのメインテーマになってる自転車でも「自転車が車道を走るようになって事故急増」「さらに大震災以降、自転車がふえて事故急増」「超やばい」「ナンバープレートつけろ」「死ね」などと一般メディアでも煽られているんだけど、じゃあ、いったいどのくらい増えているんだろうか?

・・・。
減ってる・・・。
事故減ってる・・・。
あれだけ事故事故言われて、報道によって軽微な自転車事故の通報が増えてると言われてるのに、それでも減ってる。ってことは実質どんだけ減ってるんだ?
ついでに放置自転車の数。

ああ、ちっこい。緑の線が放置自転車数。激減している。実は5年以上前の日経新聞でも放置自転車は激減しているという報道がされてる(でも日経だから自分の言ったことも忘れている)。その記事中では「しかし撤去自転車はふえていくのだ!」ってあるのだけど、それも減ってる。なんということでしょう、放置自転車問題は劇的に改善されているんだ。
交通事故全体も着実に減り続けている。

交通戦争と呼ばれた時期からは半減だそうだ。理由はいろいろ語られていて、経済動向に大きく左右されるとか、人口減とか、自動車の安全性が高まって乗員は死ななくなったからだとか。他にも同時期に大きな変化のあった交通安全に関わる事象があった。

交通安全協会費問題によって、無理やり会員を増やすことができなくなってから、交通事故は減少傾向にあるのだ。なんという皮肉。交通安全協会は活動しないほうが、事故が減るのでむしろよいのではないか。
え? 交通安全協会費問題を知らない?
マジか。 10年くらい前に大騒ぎだったのに……。決着したのは数年まえだけど、確かに報道なかったものなあ。しかたない、次回以降でなんだったか、思い出してもらいます。つうかググれ。