
ついに新車投入のブルベです。BRM226埼玉。アタック小田原200km。
前日の天気予報では、最高気温11度。晴れのち曇り。
「いやー日中は暑くて辛いかもな。フグジャケット(自転車用としてほぼ最高性能を誇る耐寒ジャケット)は大げさかもなあ」
とかそんなことを思っておりました。
思っておりました。
思っておりました。
集合。なんか雲が暑いです。
「今日、雨降りませんよね」
と声をかけられました。
「雨なんか考えてもいないですよ。天気予報では10%って出てましたよ。それに晴れだって」
「じゃあ、雨具なんかいらないな」
「僕は、初めから雨のことなんか考えてませんでしたよ」
雨なんて降るわけない。
とかそんなことを思っておりました。
思っておりました。
思っておりました。
「この日本の政府や役所のうちで、唯一、日本の明日のことを真剣に考えているのは気象庁だ」
そんな小話を「そうだなあ」
とかそんなことを思っておりました。
思っておりました。
思っておりました。
車検が始まったのですが、すごい並んでいるのでストーブの脇でくつろぎながら待機。
だんだん人数が減ってきたなあ、あれ? たくみさんはもう行っちゃったのかな? ということでスタート。
PC1へ。とにかくこのコースは信号が多いのです。
停まる、発進、停まる、発進。
折り返すと、これに渋滞が加わります……。
思い出してきた。このコースの敵は道路設備と交通集中。
PC1でたくみさんと合流。
唯一の山間区間である清川村へ突入します。
気温は3度。天候は怪しく、でもフグジャケットがあるので、ダウンヒルがむしろ快適なくらい。
ダウンヒルに耐寒装備をあわせているので、登りはひとりだけ汗だく……。
清川村から一気に下っていくつもりが、バスなどに阻まれてゆっくりゆっくり。
機械式とはいえ、ディスクブレーキはたしかに楽だわ。こういうとき。
あんまり力いらない。
ような気がする。
246を越え、国道一号を走り小田原へ。オダックス埼玉主催では数少ない海を目指すコースなのですが、ほとんど海は見えません。国府津のあたりでちょこっと。そういえば、アタック日本海も海岸を走るのですが、夜間なので何も見えません。本当に海沿いだったのかも怪しい。
小田原のわんぱくランドとかいう施設が折り返し。
ここは「GPSを頼る愚か者のみがかかる罠」が用意されていて、そういう連中は去年の一夜城クライムを上回る激坂攻撃を受けます。僕らと一緒に走っていた方は、キューシートをきちんと確認して正しいルートを指していたのに、巻き込んでしまって悪いことをしました。
ここでお詫びします。
PC2でだらだらと過ごします。
すると、だんだん寒気がしてきました。
それになんだか胃もたれというか、気持ち悪く……。
折り返して、小田原ラーメンのお店に。お腹は減っているんだけど、なんだか気持ち悪い……。
しっかり食う気が起きず、麺のつけぐあいであっさりも食えるつけ麺をオーダー。
おいしいけど、なんだか胃腸がおかしいです。おかしいってもたいしたことないのですが、なんか胸が苦しい。
たぶん、その原因は内臓がしめつけられてるから。腹筋を締め付けるという売り文句の薄手のインナーを装着していて、それでなんか苦しくなってるみたい。そういや、以前にも同じようなことあったな。
それともうひとつ。
体が冷えてる。
そしてトイレ行く時に、ジャケットなどを脱ぐと……。
一応説明すると、肌から1)薄手のインナー 2)craftの耐寒インナー 3)半袖ジャージ 4)フグジャケット という構成。半袖ジャージがやたら冷たい。これが体を冷やしちゃってる。
どうも、半袖ジャージが帯水層になってしまっていて、ここがいったん冷えてしまうと「ウェラブル冷えピタ」として機能してしまうようです。
というわけで、一枚減らして再スタート。
帰りはたくみさんが鬼曳きしてくれます。
信号・発進・渋滞・信号・発進・渋滞。
きつい……。
宮ケ瀬まで再び登ります。
なんか思っていたよりは、きつくないような。でも、すごい減速。すでに筋肉痛がでています。なんという弱さ。
たくみさんをお待たせして登り切ると……。
雨。
※直後2度に。
今日は気温11度だと
今日は晴れだと
今日は雨などないと
思っておりました。
思っておりました。
思っておりました。
それもですよ、なんで寒くなればなるほど、着ているものが減るのか。
わけがわかりません。
ひとつだけ、よい知らせがあります。
新車、泥よけとディスクブレーキが装備されているので、この程度の雨ならほとんど汚れていません!
これは大進化。
相模原を抜け、八王子を抜け、高尾を抜け……。200kmインターバルトレーニングは終わらない……!
もうくたびれたので、信号にひっかかって自然にたくみさんに先に行ってもらおう(そしてだらだらサボりながら行こう)とするのですが、そうはいきません。かならずその先で待っていてくれます。逃さねえ、という熱い視線をその両方の眼に宿して。
終わり。終わり。
11時間40分とブルベカードに書き込むように言われます。ところが11時間45分と書き込んでしまいました。
なんという、自分に厳しい俺。いままで、あえて遅いタイムで申告する参加者がいたでしょうか。自分の行為に感銘を受けました。
しかし……寒いのよ。
寒すぎて、ストーブの側面から5cmまでしか熱気が伝わってこないくらい。
自転車をしまいにいけない……。
そんな極寒でも業務を淡々と続けるスタッフの方々。
どこまでもついていきたくなります。
その後、松屋でひとり晩飯を食い、外に出ると雪が……。
最高気温11度……。
気象庁めェ……。