1)まずはクルマに載せてみる。
クルマにキャリアを介して搭載してみます。よくロードレーサーを屋根に乗っけたりして運んでいますが、あれのタンデム版です。実はあのルーフラックの雄、THULEがタンデム用のキャリアをカタログに載っけてるのです。なんだ、なんにも特殊なことじゃないじゃない。

さらにこのタイプのキャリアではタンデムを積載するための「工夫」が凝らしてあります。たしかにカーボンフレームなどのレーシングタンデムでなければ、たいていのタンデム車はツーリング寄りなので金属フレームにキャリア付き、つまり重いんですね。それを一人で軽々乗っけることはムキムキマッチョでもちょっと難しい。そこでフロント側にヒンジをつけてこんな具合に・・・。

フロントだけ持ち上げてクイックで固定します・・・

で、そこを支点にして車体を持ち上げてリアホイール側もロック。簡単な話ですね。
他に背面ラックもあります。

タンデムリカンベントですが、リアに見事にくっついています。これも積載しやすいように積載時にはキャリアを地面の高さへ下げることが出来ます。

地面に近いところで作業できるので、簡単に載せることができるということのよう。さらにこのキャリア自体を上げ下げできる機能を利用して自転車を積載したままハッチを開けることすら!

これは便利。背面キャリアを使うとハッチやトランクが開けられないというのは結構厄介なんですよね。ただ、このキャリアの装着にはヒッチが車体に装着されている必要がありそうです。日本でも取り付けることはむつかしくありませんが、あまり一般的な装備でないのは確かです。えーと、ヒッチっていうのはトレーラーとかをひっぱるための部品です。トレーラーを引っ張ることが無くても、こういった使い道があるのでいろいろと捗ります。
2)クルマの中に載せてみる。
分割フレームなら容易に搭載可能です。自転車二台を載せることができるのなら大丈夫。自転車二台っていうのはむつかしそうですが、筆者はRX-8にロードバイク二台のせてうろうろしてました。なので大抵のクルマであれば大丈夫かと。ちなみにRX-8っていうのはこんなクルマ。

いわゆるスポーツカーですね。
分割フレームでなければどうなるの?と思われるでしょうが・・・。
筆者は全長430cmのホンダ・エレメントの車内に分割しないタンデム自転車を積載していました。室内長は250cmくらいかと思われます。運転席と助手席の間にまで車体が飛び込む状態ですがタイヤなど外すこと無く積載可能でした。両方のタイヤをはずすなどをすれば200cmくらいの室内長で積載できるかも。トヨタのハイエースなら余裕で積載できますね。プロボックスでも車輪を外せば非分割フレームでもいけるかもしれません。
ちなみにエレメントではこんな状態でした。

運転席の風景。シフトレバーに微妙にあたることがあって、そのたびにフレームを押しのけます。

ハンドルは真横へ。車体の通る中央以外はスペースが大きく余るので、いくらでも荷物を置けます。これでバケーションにタンデムを持っていくことに心配はいりません!
3)持ってく
さて、輪行の時はどうするのか?さすがにこのサイズで輪行袋を自作したとしても、鉄道輪行は困難を極めそうです。なにより迷惑。飛行機輪行は意外に融通が効き、いくらかのエクストラフィーを支払えばそのまんま載っけることができるということが、世界周遊系のタンデムライダーたちから報告されています。でも、国内鉄道では基本的には分割フレームに頼らざるを得ないでしょう・・・。ちなみに分割するとこのくらいになります。
パッケージ1

パッケージ2

サンプルは筆者のタンデムバイク(CO-MOTION SPEEDSTER COPILOT)ですが、一般的な分割フレームはこれと同様三つにフレームが分割されると思われます。ただし、どこで分割されるかはメーカーやサイズなどによって違いがあります。なお、このバッグの大きさはこんな感じ。

参考に後ろに
また、分割の場所によっては二分割するだけで輪行袋へ収まっちゃうんだそうですが、筆者のはどうやっても3分割状態にしないと収まらなそう・・・。国内におけるタンデム輪行はまだまだ研究段階にあるというのが実情なのです。
というわけでこれでいくつかのタンデム走行可能地域以外に暮らす方々にも気軽にタンデムを利用できる「気分」が芽生えてきたのではないでしょうか。世の中、ままならないことは多いけど、なんとかなることも多いのです。タンデムに乗って家族で高原を楽しくサイクリング!妻も子も泣いています!ほらほら毎日毎日シリアスライディングばっかりでは滅入っちゃいますよ!
それではまた!