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【落武者魂】 2010年06月
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落武者魂

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スポーツタンデムを運ぼう!

 一部で熱狂的人気のタンデム記事。Lost Squadronでは日本でもっとも実践的なタンデム運用について語っていきます。今回はよく聞かれる質問「タンデム自転車ってどうやって運ぶのさ」について。トラックでもないと運べないんじゃないか、とかいう声も聞かれますが、そんなことはありません。大丈夫、いくらでも運ぶ方法はあります。

1)まずはクルマに載せてみる。

 クルマにキャリアを介して搭載してみます。よくロードレーサーを屋根に乗っけたりして運んでいますが、あれのタンデム版です。実はあのルーフラックの雄、THULEがタンデム用のキャリアをカタログに載っけてるのです。なんだ、なんにも特殊なことじゃないじゃない。

Thuleの

 さらにこのタイプのキャリアではタンデムを積載するための「工夫」が凝らしてあります。たしかにカーボンフレームなどのレーシングタンデムでなければ、たいていのタンデム車はツーリング寄りなので金属フレームにキャリア付き、つまり重いんですね。それを一人で軽々乗っけることはムキムキマッチョでもちょっと難しい。そこでフロント側にヒンジをつけてこんな具合に・・・。

上に載せる準備

 フロントだけ持ち上げてクイックで固定します・・・

上に載せたところ

 で、そこを支点にして車体を持ち上げてリアホイール側もロック。簡単な話ですね。

 他に背面ラックもあります。

積載状態

 タンデムリカンベントですが、リアに見事にくっついています。これも積載しやすいように積載時にはキャリアを地面の高さへ下げることが出来ます。

膠着姿勢

 地面に近いところで作業できるので、簡単に載せることができるということのよう。さらにこのキャリア自体を上げ下げできる機能を利用して自転車を積載したままハッチを開けることすら!

ハッチオープン(膠着姿勢)


 これは便利。背面キャリアを使うとハッチやトランクが開けられないというのは結構厄介なんですよね。ただ、このキャリアの装着にはヒッチが車体に装着されている必要がありそうです。日本でも取り付けることはむつかしくありませんが、あまり一般的な装備でないのは確かです。えーと、ヒッチっていうのはトレーラーとかをひっぱるための部品です。トレーラーを引っ張ることが無くても、こういった使い道があるのでいろいろと捗ります。

2)クルマの中に載せてみる。

 分割フレームなら容易に搭載可能です。自転車二台を載せることができるのなら大丈夫。自転車二台っていうのはむつかしそうですが、筆者はRX-8にロードバイク二台のせてうろうろしてました。なので大抵のクルマであれば大丈夫かと。ちなみにRX-8っていうのはこんなクルマ。

RX8

 いわゆるスポーツカーですね。

 分割フレームでなければどうなるの?と思われるでしょうが・・・。

 筆者は全長430cmのホンダ・エレメントの車内に分割しないタンデム自転車を積載していました。室内長は250cmくらいかと思われます。運転席と助手席の間にまで車体が飛び込む状態ですがタイヤなど外すこと無く積載可能でした。両方のタイヤをはずすなどをすれば200cmくらいの室内長で積載できるかも。トヨタのハイエースなら余裕で積載できますね。プロボックスでも車輪を外せば非分割フレームでもいけるかもしれません。

 ちなみにエレメントではこんな状態でした。

エレ横
 
 運転席の風景。シフトレバーに微妙にあたることがあって、そのたびにフレームを押しのけます。

エレ後ろ

 ハンドルは真横へ。車体の通る中央以外はスペースが大きく余るので、いくらでも荷物を置けます。これでバケーションにタンデムを持っていくことに心配はいりません!

3)持ってく
 さて、輪行の時はどうするのか?さすがにこのサイズで輪行袋を自作したとしても、鉄道輪行は困難を極めそうです。なにより迷惑。飛行機輪行は意外に融通が効き、いくらかのエクストラフィーを支払えばそのまんま載っけることができるということが、世界周遊系のタンデムライダーたちから報告されています。でも、国内鉄道では基本的には分割フレームに頼らざるを得ないでしょう・・・。ちなみに分割するとこのくらいになります。

 パッケージ1
分割1

 パッケージ2
分割2

 サンプルは筆者のタンデムバイク(CO-MOTION SPEEDSTER COPILOT)ですが、一般的な分割フレームはこれと同様三つにフレームが分割されると思われます。ただし、どこで分割されるかはメーカーやサイズなどによって違いがあります。なお、このバッグの大きさはこんな感じ。

分割ケース

 参考に後ろにセブンスターアイドルを置いてみました。シングルの自転車を輪行袋に詰めるより小さいサイズに収まっています。これは飛行機などに載せるためのケースに入れていますが、このサイズにまとまるのであれば輪行袋へしまうことも可能なはず。二個になっちゃうじゃないかって? いやいや二人いるんだから大丈夫じゃん。

 また、分割の場所によっては二分割するだけで輪行袋へ収まっちゃうんだそうですが、筆者のはどうやっても3分割状態にしないと収まらなそう・・・。国内におけるタンデム輪行はまだまだ研究段階にあるというのが実情なのです。




 というわけでこれでいくつかのタンデム走行可能地域以外に暮らす方々にも気軽にタンデムを利用できる「気分」が芽生えてきたのではないでしょうか。世の中、ままならないことは多いけど、なんとかなることも多いのです。タンデムに乗って家族で高原を楽しくサイクリング!妻も子も泣いています!ほらほら毎日毎日シリアスライディングばっかりでは滅入っちゃいますよ!


 それではまた!
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淡路島ロングライド150と【タンデム】

 2010スポニチ 淡路島ロングライド150のエントリーが公開されたので早速見てみると

■タンデム車を含む2人乗りの禁止。

 とのこと。同じところが主催している佐渡ロングライドの文言をコピペしてくるんだろうなーと思ったら、やっぱりそのとおり。小径、リカンベントはOKだと明記してあるので、タンデムの禁止理由を問い合わせてみる。
#兵庫県はタンデム自転車走行可能

 理由は「一般的じゃないから」「坂があるから」とのこと。ただ、担当者の方もそもそもタンデム自転車が兵庫県で走行可能ということをご存知でなかったので、おそらくどなたも「考えもしなかった」んだろう。ということで7月5日に開かれる事務局会で議題としてあげてみますとのこと。

 というわけで7月5日の結果を待て!

千葉600をひとりゆく。 そのに

 成田から先も一人走る。成田のPCってどんなのだったろう?全然記憶に無いなあ。すぐに成田空港周辺のちょっとした幹線道路沿いの繁華街、っぽい何かを通過。このあたりがI氏から教わったホテルのはずだが・・・。走りながらここははじめての400kmブルベでも走った場所だなと気づく。そのときの時刻と大体同じじゃないだろうか。ラブホテルやファミリーレストランなどのネオンが煌々と照らしているエリアを過ぎ行き、ふたたび暗い郊外へ。このまま行くと海へとぶつかるはず・・・と気楽に思っていたが、ちょっとしたアップダウンがあって安楽には進ませてくれない。右から強く風を受けているが、つまりこれってビーチラインへ出たら向かい風ですよねー。

 向かい風でした。あと大体二時間かってことは午前4時前には次のPCへ到着できるかな。ビーチラインは名前はおしゃれなんだけど、漁村の裏を延々と走るだけの交通量も無い静かな幹線道路。真っ暗なので海が見えないけど、実のところ昼間だって海は見えない。午前3時40分ごろにPC7へ到着し、焼肉(っぽいなにか)弁当を食う。食わねば死ぬ。いやー塩味のお肉はさっぱりしていておいしいねえ。

 その裏手が太陽の里とかいう健康ランド。玄関脇に自転車をとめて・・・よし、思い切って8時まで休憩しよう!ゆうゆう4時間以上の休みがとれちゃうぞ。風呂をさっさときりあげれば3時間半以上寝ていられる。ということでさっさと風呂をあがり、ロビーの端っこは照明も落とされ静かだったのでそこで寝ることにする。残念ながらベンチはすべて仮眠者に押さえられていたけど、マッサージコーナーのスペースが開いていて立ち入りできないようのロープが張られているが床に足をつっこむくらいはいいだろう・・・。

 一瞬、眠りに落ちた。が・・・なんだかおばちゃんだかおばちゃんっぽいメイクだかわかんないが、山姥みたいなのが片付けてあるマッサージチェアに飛び込んできた。立ち入り禁止のロープをひっぺがして。そのままガタガタしている。ガタガタされると普通にうざいだけでなく、チェアがゆれてその足に僕の指だかが踏まれそうな気がして目が覚めてしまう。な・・・なんだこいつら・・・。それでぱっちりお目目が開いてしまい、顔にタオルをひっかぶせてあるけどなんだか寝れない。いや、俺は寝れる!と気合を入れているとまたガタガタしだして指がつぶされそう。そのうち照明がついてしまったり、なんだか僕の頭上方向のスペースを待ち合わせにしている家族だかもあらわれてイライライライラ。何時だよ畜生、とタオルをとって時計を見ようとしたら山姥と目が合った。僕のその憤怒の表情に恐れをなしたか、両脇のチェアを使っていた山姥たちは飛び出すように去っていった・・・。ふう、これでゆっくり寝れる・・・わけねーだろ畜生!



 結局7時には健康ランドを出ることに。靴下から何からすっかり着替えて、痛み止めも塗り、さわやかな気分に・・・はやっぱりなれず、なんだか頭のなかが眠い眠い病のまま走行再開しなくては。残り距離は・・・200km。えーとこっから50kmは丘陵、それから50kmを向かい風に立ち向かいながらの南下、そっからまた50kmの山間を北上、それで50km走って終わりってとこ。これから多くなる房総の山は低いようでいてそれをつなぐようなコース設定で足を削ってくるので、思い切ってフグバッグを切り離す。これで・・・3くらいの軽量化になるはず。

 まずは400kmブルベと同じコースをたどって三石山のほうへ。あのときは真っ暗だったからなんにもわからなかったけど、明るいとこんな景色なんだーって感じ。同じ首都圏でもずいぶん趣が違うものだなー。写真や車窓だけで見ると、どれもこれも緑だらけで同じように見えるんだけど、走っていると地形や景色の奥行きなんかがそれぞれずいぶん違っていることに気づかされる。千葉は半島で水に苦労しているのだろう、人造湖があちこちにあってそこには釣り人たちや観光客のボートや、観光船が浮かんでいるのが見える。フグバッグを捨てた成果はあっただろうか?よくわからないけど、たぶんあるんだろう。後輪側の荷重が減ったという実感があるような無いような。ハンドリングなんかにも影響あるような無いような。



 へろへろな感じで三石山を登りきる。三石山には観音寺という巨岩を祀ったお寺(というより昔は神社だったんじゃないかしら。巨岩がご神体で)があってその前後の道からは創造できない大きな駐車場やきれいなトイレ休憩所なんかが整備されているのだけど・・・なんだか人気のない観光スポットになってしまっている。かつては門前町になっていたんだろうかという入り口付近も、休日だというのにシャッターがおりたまんま。たぶん、ずいぶんまえから・・・。



 三石山を下ったところから前回のコースをはなれて鴨川へ下る。その前にPC指定されたミニストップがあってアイスを食う。食って、ダウンヒルや!ダウンヒルしきって鴨川におりたら・・・パンクや!や・・・やる気がそがれる・・・。



 CO2ボンベの使用にまたしても失敗。フレームポンプでしこしこと空気を入れる。曇っているけど結構暑い。暑いというか蒸す。雨の予報ではあるけど、この明るさなら当面は大丈夫そうだ。夕方から夜に降り始めるというから、なんとか明るいうちに到着できれば逃げ切れるんじゃないかなあ。って思いつつ鴨川からは南へ。ここはビーチラインと違ってしっかり海が見える。ゆるやかなアップダウンと向かい風にやられながらどんどんペースは落ちていく。ねむい・・・。覚醒レベルはしっかりしているんだけど、やる気が出ない・・・なんだか体中がだるい。畜生、あの山姥どもめ・・・。



 うだうだ走り続けていると今回のコースの南端である白浜に到着。コンビニでリポビタンDを飲んで回復。飯も食う。PCにいた人に話しかけるとはじめての600kmで30分ほど仮眠しただけだという。こっちは先週も600km走っていて、健康ランドで休んでいるのに、実はこの人に抜かされていてなおかつ追いつくことは無かった・・・。ふ・・・ふがいない・・・というか山姥のせい。

 房総半島南端からまっすぐ北へ向かうグリーンラインはつい最近開通したルートで、どの地図サイトでも情報が無かった。念のため、ルート上にありそうな峠の標高をGPSにいれておいたのだけど、はじめの一個はトンネルでクリア。ずっと登り基調のトンネルだけれども。



 あとは大きなのぼりと下りを繰り返して進むだけなのだけど、路面はいいし、景色は・・・なんというか原生林の中を突っ切っているが如しの雰囲気でこの上ない。



 グリーンラインが終わったらずっとくだりじゃーんと思ったらさにあらず。しつこくしつこく上り下りが続く。もみじラインってこんなに登ったりしなくちゃならないのね・・・と思っていたらようやく大下りへ。毒ガス攻撃をくらいつつ最後のPCへ。



 このPCでは面倒くさくなっているのでリポビタンDだけ。これの効果が切れるとばつんとペースが落ちてしまう・・・。効果期間はだいたい30分?1時間くらいだろうか。その間は脚もよく回るんだけど。

 ・・・マザー牧場を制覇・・・。550km走ってきて現れるこの劇坂っぷり・・・。だがしかし、誓って脚だけはつかなかった・・・。



 マザー牧場から先はもう登りは無い。これなら一息でいけるはず・・・!と思ったら眠気が充満してきて残り距離15kmほどだというのに体がろくに動かなくなる。これはよくない、ファストフードかなにかあったら飯を食ってトイレに行き、すこし眠ろう・・・と思うのだけど、そういうときに限ってそういうお店が見つからない。ビッグマックが食いたい・・・ざくざくラー油バーガーが食いたい・・・眠い・・・眠い・・・。



 大体わかっていはいたけど、けっきょくなにも食えず、でもメーターは残り10km以下をさしている。もう行くしかない。いくしかないんだーッ!



 36時間30分弱。前回とほぼ同じ時間でした。



 おしまい

千葉600をひとりゆく。 そのいち

 ブルベとは制限時間内に決められたコースをたどってゴールを目指す自転車スポーツ。200km、300km、400km、600kmが一般的に開催されるブルベイベントの距離で、それぞれに13時間半、20時間、27時間、40時間とタイムリミットは設定されています。もちろんこの時間は走行時間だけではなくって信号待ちなどは当然、食事や睡眠の時間まで含まれています。閉鎖された競技場などで行われるものではなく、交通法規に従って走行することが世界的に義務付けられています。世界中というのは、この競技を統括するのがフランスの団体であるからで、世界各国で共通ルールにそって行われているからです。参加者は開催者から提示された日時にコースを走り、走りきれば開催者へ完走を報告します。開催者は提出された証拠を元にフランスの団体へ承認確認を要請し、それを得れば参加者はその距離を完走する力量をもったサイクリストであるという認定を得たことになります。この「認定」のフランス語が「Brevet」でブルベというスポーツ名のモトです。

 さらに4年に一回、フランスでパリ・ブレスト・パリ、通称PBPというイベントが開催され、ブルベを走る人たちの多くにとってひとつの目標になっています。走行距離は1200km、制限時間は90時間。現在では世界の各地で1200km級のブルベが開催されており、中には2000kmを走るものさえありますが、それでもなおPBPは格別の権威をもったイベントとしてブルベの世界に君臨しています。

 さて、先週末にはPBPのたった半分の距離でしかない千葉600kmブルベに参加してきました。コースはこんな感じで木更津の近くの袖ヶ浦から北上に北上を重ねて茂木で水戸方面へ。そこから成田経由で房総半島をぐるりとまわってゴールです。
f0160801_11151730.jpg

 ブルベも600kmともなれば「睡眠」というのがひとつの大きな検討すべきファクターになってきます。睡眠不足ではやはりモチベーションが低下しますし、なにより危ない。眠気というのは意外と訪れなかったりすることもあるのですが、それは運。あるいは眠くなる前に走りきれる力量があるかどうか。僕にはそんなパワーは無いのでどっかで寝ようかと。チェックポイントであるコンビニの前でひざを抱えて眠ったりしたこともありますが、今回は400km地点にある健康ランドで風呂にもつかって数時間の仮眠を取ることを目標に。400kmを20時間で走りきれれば3?4時間ほどは休めるはず。着替えも持っていってさわやかライドを目指します。


上下のウェア、レインジャケット、レインレッグカバー、靴下、グローブ、薬一式、テーピング、工具補修用品、チューブ数本などを入れてます>フグバッグ

 ところが、スタート地点で出会ったI氏は成田の350km地点あたりのビジネスホテルで休む予定とのこと。うーん、魅力的。今回のスタート時間だとそのあたりで日をまたぐかもしれない。そうすると、ちょうど寝て起きるころが夜明けで太陽パワーを使いきれるし350kmくらいってちょうど疲労がたまるころ。一応念頭にいれつつも、400kmで大休憩というパターンを身につけておきたいのもあるので悩みどころ・・・。まあ、走っていって決めますか。

 GPSのルートナビを開始すると、PC1(第一チェックポイント)は100km先とのこと。けっこうあるんだなーと思って走り出す。千葉は高い山は無いものの、内陸は丘陵ばかりでそういうところへ入っていくと一気に同時刻スタートの集団から遅れだす。とても首都圏とは思えない林の中を遠ざかっていく参加者の背中を追うこともせずまったりとした出だし・・・。



 ・・・とわずか40kmほど走ったところでブルベ参加者のたむろするコンビニが。どうもGPSのルートにPC1を登録しそこねていたようだ。あぶないあぶない。ここで朝ごはんを食べているとI氏たちがやってきて僕より先に出て行く。速いなあ・・・と見送る。ようやく腰を上げて走り出すとさっきよりずいぶん体が軽い。前と後ろに人がついてきて、追い風もあるのだろう良い感じにペースアップ。なぜだかI氏の集団もパスして北へ北へ。だんだん気温もあがってきて頭がぼっとしてるんじゃないだろうかとさえ思う瞬間もある。そういうときは二つ用意してあるボトルの一方からヘルメット越しに注水。強制冷却。ぶしゅー!あついあついあつい!強制冷却!ぶしゅー!を繰り返してさらに北へ。ペースがよかったので、最終的にPC2へたどり着いたら集団といえるような人数ではなかったけど、ずいぶん楽をできた。感謝感謝でコンビニへ向かうとPiさんが私設エイドを出していてくれた。ありがたくスイカをぱくぱくいただく。






 このPC2のあるあたりは関東平野のどまんなか。どこまでもまったいらで店の周りにも特に日陰が無く、暑さ感倍増。二つのボトルに水をつめ、背中にも氷結カルピスを差込み筑波へ向かって走る走る。ひとりただ走る。筑波では筑波山、道祖神峠、何とか峠、仏の山峠と峠の連続。千葉300kmブルベのコースの簡易版みたいな感じ。仏の山峠を越えると完全に300kmブルベのコースへ合流していきます。







 仏の山峠をこえてしばらくすると茂木のPC。日は傾いてきてすごしやすくなってきたものの、まだ十分に明るくって夜間の山道は心配なさそうだなあ。どうやらヘルメットにマウントするライトの出番はなさそう。あとは400km地点までいけるかどうか。ここの次は70kmオーバーある長いセクションで、しかも向かい風っぽくなるはず。ほんとは一人旅はいやなんだけど・・・。





 いやでも行かねばならぬ。茂木のサーキットを越えてやがて道は水戸の方向へ。さらに南下する方向に。スタート前にじんじんさんと「宵になったら凪ぎますよ」なんて希望的な観測を話していたけど、そんなことはなく。向かい風を書き分けるように南へ南へ。70kmなら4時間かな・・・。GPSの残り距離が50kmくらいになると心が少し軽くなる。もうあたりは暗くなり、あれは・・・蛍?蛍ってこの時期なのか、と思いつつもなかなかPCにたどり着かないことにいらいらしはじめる。もうこの景色ならすぐにPCかと思っていたらちっともそうではなくって、もしかしてまたしてもPC入力忘れかとブルベカードを見直して距離を確認したり。



 さすがに一人で走っているとモチベーションがだんだん低下してきて、眠気とあいまってペースが低下していく。けれども誰かにおいついたり追いつかれたりすると覚醒レベルがひゅーんとあがって足がくるくる。くるくる調子に乗ってミスコースを連発したりしているうちにスタミナも終了。追い抜いてきた人ほとんどに追い抜き返されたあたりで玉造のPCへ到着。このままいくと成田には12時前後にたどり着きそうだなあ。そのまま通過しちゃったほうがよさそうだ。

魂を磨いて走る。

もう磨きこみすぎて更科になってしまうつうか、レッドブルはなんでもサポートすればいいってわけじゃねーぞというか。



危ないっていうか、すごいっていうか、もうなんでもいいやー