前回から3週間開けてのLA300kmブルベ。コースはこんな感じ。
LA(Ventura)のブルベはだいたいルート範囲がわかってきたし、同じような道を使うのでコース概要の見当はつく。風光明媚な場所なんだけど海と山にかこまれた地域なのでルート設定が限られているのは辛いのか、あるいは便利なのか。
プロファイル的には糸魚川と同じような上昇量。とりあえず15時間くらいか。でもそのあとタンデム車を受け取る為に待たないとならないんだよなあ。貸してくれる人が主催者だし・・・。先に借りて独りでタンデムで走ればいいのか!?
2009年01月
LA200kmクリア
出張から帰ったのは午後9時半過ぎ。二日間、展示場を歩き回り続けたら膝が痛くなっていたので、速攻アイシングを実施。準備その他を終えたら既に11時を回ってる。出走時間は午前6時半。出走場所はVentura。ここから200km先の街。受付開始は午前5時15分というが、6時に到着すればいいだろう。ということは4時に出ればいい。起きるのは3時15分。で、現在11時。即時就寝しないと厳しいな・・・ということはアレだ。マイスリーを服用&就寝。なぜそこまでするのか・・・自分でもわからぬ。
起床して天気予報を見るとあら大変。風速18マイルだとかでてる。そんな馬鹿な。でも考えている暇はないので少しストレッチをして出発。LAを越えて行くと段々風が強くなり、ふとした瞬間に半車線くらいハンドルが取られてしまう。これは・・・まずいかな、と思うが今日はこのあたりは走らないから、と自分に言い聞かせる。海岸へりの方が酷いことになっているだろう、とかは考えないことにする。これは大事なことだ。
道を行き過ぎたりして6時過ぎに到着。今日は結構参加者が多いように感じる。とはいっても50人はいなさそう。受付へ書類を出してブルベカードとキューシートを受け取っていると(ここはキューシートは当日配布のみ)、Greg(主催者)が寒いだろ、クルマに乗ってろよ、と彼のクルマに乗せてくれる。ありがたい。
やがて皆が集まっているようなので、クルマを降りて集合するとスタート。今回のコースは大体頭に入っているので、何も見なくても走れるくらい。まずは先頭集団に加わって走る。が、20kmくらいのところで落ちこぼれに。なにしろものすごい風・・・。どのくらいかって説明しにくいけど、予報では18マイル。大きな星条旗が「パタパタ」ではなくって「バタバタバタバタ!!!」ってなびいている。ダンシングしたって20km/hなんかいかない。というか前のライダーがダンシングした瞬間に横へ流されて斜め後ろの自転車とからんじゃったくらい酷い風(落車はなかった。よかった)。
そんなわけで20km地点ではこのまま行くと、これまで最悪のレコードになるかも、とか思っていた。スタート直後だというのに20kmを1時間かけて走ってるんだから・・・。
しかし後ろから淡々と走っている人たちにくっついたり、前から脱落してくる(先頭集団は崩壊したらしい)人たちを拾ったりしているうちに10人弱の集団に。淡々としている人たちが延々と引く。この人たちはどんな状況でも同じペース。こういう系の人たちにとってはブルベはなんというか、CPごとにくっちゃべる機会のある楽しいロングライドみたいなもんなんだよなあ・・・。
やがてアップダウンも始まると、強風とあいまってトレインは乱れる。道幅が広い上に交通量は少ない(太平洋岸自動車道の旧道)ので、横に広がったり縦になったり。しかし、なかなか分散はしない。
ああ、言うなれば運命共同体 一人が皆の為に、皆が一人の為に。
トレインは兄弟。
トレインは家族。
だから走りきれる。
嘘を言うな!
猜疑に染まった瞳が冷たく笑う。
お前も!お前も!お前も!
俺の風よけになれ!
とボトムズ状態でCP1。帰りも似たような感じでCP2まで。戻りの方が風向きは良かったけど、強風なのでまいたり横風になったりすると怖い。30km/hオーバーで走ってるな、と思うと突風が吹いて15lm/hまでたたき落とされたり。まいったなあ、と思うけどCP2までなんとか到達すると残りは80km。このままいくと9時間以上かかっちゃうけど、まあゴールはできるなと思えてくる。
ところがCP2で今まで一緒に来た人たちが動かない。すっかり社交状態になってる。今回のコースはスタートから右へいって引き返し、左へいって引き返し、なのでCP2とは実はスタートとゴールも兼ねている。だからみんなここにクルマを置いてるわけ。補給もし放題だし、人によっては着替えまでしてる・・・。30分ほど待ったけど、動く気配がなかったので独りで出発。ちょっと走ったらボトルが無いことに気づいて引き返し。危ないところだった・・・。
後半80kmはやはり向かい風なんだけど、どうも風が弱まっているようだ。それでも独りで10kmも走っているとペースも落ちてきて、集団に吸収される(ラッキー)。風が弱まっているおかげでけっこういいペースで走っていく。40km先のCP3はちょっとした坂の上だったけど、今回は補給のペースもそこそこ良かったのか疲れも少ない。けど、もう残された食料は200kcalのジェルのみ。CPでそれを飲み込む。また集団がなかなか動かない(サンドイッチ屋に入ったりしてる)ので、諦めて独りで出発。ちょっとした下りから、フリーウェイの側道、脇道、その他を走ってフリーウェイへ進入。フリーウェイ脇の自転車レーンを走る。周りのクルマは100km/h以上でガンガン走っているので追い風効果が高まり、40km/h近くで8kmほど走り続ける。だんだん垂れて来るものの、誰にも追いつかれずventuraの街まで戻ることができた。
最後の最後で一人追いつかれ、さっき追い抜いたパンク修理の人たちにも追いつかれ、ゴール。8時間30分。獲得標高が少ない分、そこそこ楽に終了。前半の風には本当に参ったけど、後半じゃなくってよかったのかな。
さて、一休みして帰ろうとすると、Gregが呼び止めてくる。僕の英語力は相変わらず限定されているので、初めはよくわかんなかったし誤解していたが・・・どうも4月にあるフレッシュにでないか?ということらしい。彼らはタンデムでチームを作りたくって、一台貸すから嫁さんと走ろうよ、とのこと。320kmなのでそんなにたいした距離・・・だけど、そうでもないので興味はあるけど、細君は走ってないし、さすがにどうだろう・・・。
起床して天気予報を見るとあら大変。風速18マイルだとかでてる。そんな馬鹿な。でも考えている暇はないので少しストレッチをして出発。LAを越えて行くと段々風が強くなり、ふとした瞬間に半車線くらいハンドルが取られてしまう。これは・・・まずいかな、と思うが今日はこのあたりは走らないから、と自分に言い聞かせる。海岸へりの方が酷いことになっているだろう、とかは考えないことにする。これは大事なことだ。
道を行き過ぎたりして6時過ぎに到着。今日は結構参加者が多いように感じる。とはいっても50人はいなさそう。受付へ書類を出してブルベカードとキューシートを受け取っていると(ここはキューシートは当日配布のみ)、Greg(主催者)が寒いだろ、クルマに乗ってろよ、と彼のクルマに乗せてくれる。ありがたい。
やがて皆が集まっているようなので、クルマを降りて集合するとスタート。今回のコースは大体頭に入っているので、何も見なくても走れるくらい。まずは先頭集団に加わって走る。が、20kmくらいのところで落ちこぼれに。なにしろものすごい風・・・。どのくらいかって説明しにくいけど、予報では18マイル。大きな星条旗が「パタパタ」ではなくって「バタバタバタバタ!!!」ってなびいている。ダンシングしたって20km/hなんかいかない。というか前のライダーがダンシングした瞬間に横へ流されて斜め後ろの自転車とからんじゃったくらい酷い風(落車はなかった。よかった)。
そんなわけで20km地点ではこのまま行くと、これまで最悪のレコードになるかも、とか思っていた。スタート直後だというのに20kmを1時間かけて走ってるんだから・・・。
しかし後ろから淡々と走っている人たちにくっついたり、前から脱落してくる(先頭集団は崩壊したらしい)人たちを拾ったりしているうちに10人弱の集団に。淡々としている人たちが延々と引く。この人たちはどんな状況でも同じペース。こういう系の人たちにとってはブルベはなんというか、CPごとにくっちゃべる機会のある楽しいロングライドみたいなもんなんだよなあ・・・。
やがてアップダウンも始まると、強風とあいまってトレインは乱れる。道幅が広い上に交通量は少ない(太平洋岸自動車道の旧道)ので、横に広がったり縦になったり。しかし、なかなか分散はしない。
ああ、言うなれば運命共同体 一人が皆の為に、皆が一人の為に。
トレインは兄弟。
トレインは家族。
だから走りきれる。
嘘を言うな!
猜疑に染まった瞳が冷たく笑う。
お前も!お前も!お前も!
俺の風よけになれ!
とボトムズ状態でCP1。帰りも似たような感じでCP2まで。戻りの方が風向きは良かったけど、強風なのでまいたり横風になったりすると怖い。30km/hオーバーで走ってるな、と思うと突風が吹いて15lm/hまでたたき落とされたり。まいったなあ、と思うけどCP2までなんとか到達すると残りは80km。このままいくと9時間以上かかっちゃうけど、まあゴールはできるなと思えてくる。
ところがCP2で今まで一緒に来た人たちが動かない。すっかり社交状態になってる。今回のコースはスタートから右へいって引き返し、左へいって引き返し、なのでCP2とは実はスタートとゴールも兼ねている。だからみんなここにクルマを置いてるわけ。補給もし放題だし、人によっては着替えまでしてる・・・。30分ほど待ったけど、動く気配がなかったので独りで出発。ちょっと走ったらボトルが無いことに気づいて引き返し。危ないところだった・・・。
後半80kmはやはり向かい風なんだけど、どうも風が弱まっているようだ。それでも独りで10kmも走っているとペースも落ちてきて、集団に吸収される(ラッキー)。風が弱まっているおかげでけっこういいペースで走っていく。40km先のCP3はちょっとした坂の上だったけど、今回は補給のペースもそこそこ良かったのか疲れも少ない。けど、もう残された食料は200kcalのジェルのみ。CPでそれを飲み込む。また集団がなかなか動かない(サンドイッチ屋に入ったりしてる)ので、諦めて独りで出発。ちょっとした下りから、フリーウェイの側道、脇道、その他を走ってフリーウェイへ進入。フリーウェイ脇の自転車レーンを走る。周りのクルマは100km/h以上でガンガン走っているので追い風効果が高まり、40km/h近くで8kmほど走り続ける。だんだん垂れて来るものの、誰にも追いつかれずventuraの街まで戻ることができた。
最後の最後で一人追いつかれ、さっき追い抜いたパンク修理の人たちにも追いつかれ、ゴール。8時間30分。獲得標高が少ない分、そこそこ楽に終了。前半の風には本当に参ったけど、後半じゃなくってよかったのかな。
さて、一休みして帰ろうとすると、Gregが呼び止めてくる。僕の英語力は相変わらず限定されているので、初めはよくわかんなかったし誤解していたが・・・どうも4月にあるフレッシュにでないか?ということらしい。彼らはタンデムでチームを作りたくって、一台貸すから嫁さんと走ろうよ、とのこと。320kmなのでそんなにたいした距離・・・だけど、そうでもないので興味はあるけど、細君は走ってないし、さすがにどうだろう・・・。
銀河万丈風SD200km
ストリームライナー?いや違う。三輪車をブリキの箱で覆っただけにしか見えない。そんなのも含めて氷雨の降る中集まった40余名のブルベライダーたち。2009年、ブルベシーズンが始まる。サンディエゴ200km。獲得標高2500m。6周すればPBPも走りきれる。
気温一桁。降雨。払暁の中を走り始めるブルベ集団。前を走るBMCが跳ね上げる水しぶきが視界を覆う。口の中で砂を噛みながら俺は走る。
ライトスピード乗りは言う「ふざけんな!また山があるぜ!」
「この峰を越えれば下りですよ」語りかけられた女性ライダーはもはや答えることもできない。
「このジャージの文句はまさに俺たちのためにあるな!」スペイン系サイクリストが笑う。
急減速するカウルドトライク、斜面を転がり抜けて行くボトル、独り向かい風のサイクリングロード、油の流れ落ちたチェーンが鳴く。
”制限時間一杯使えばおいしいものをいろいろ食べながら走れるよ”
”レースじゃないから、全然ラクちん”
”むしろ寝れるから超余裕”
嘘 を 言 う な !
土砂降りの中、深夜の渓谷沿いの山道を一人登り続ける。あと200km、あと300km。「なんで俺たちは走り続けるのか」と自らに問い続ける。それがブルベだ!それがブルベだ!それがブルベだ!
9h44m
装甲騎兵ボトムズ「ペールゼンファイルズ」第x話
次回予告 アイドル☆マスター さとう☆
「ロサンゼルス300km」
気温一桁。降雨。払暁の中を走り始めるブルベ集団。前を走るBMCが跳ね上げる水しぶきが視界を覆う。口の中で砂を噛みながら俺は走る。
ライトスピード乗りは言う「ふざけんな!また山があるぜ!」
「この峰を越えれば下りですよ」語りかけられた女性ライダーはもはや答えることもできない。
「このジャージの文句はまさに俺たちのためにあるな!」スペイン系サイクリストが笑う。
急減速するカウルドトライク、斜面を転がり抜けて行くボトル、独り向かい風のサイクリングロード、油の流れ落ちたチェーンが鳴く。
”制限時間一杯使えばおいしいものをいろいろ食べながら走れるよ”
”レースじゃないから、全然ラクちん”
”むしろ寝れるから超余裕”
嘘 を 言 う な !
土砂降りの中、深夜の渓谷沿いの山道を一人登り続ける。あと200km、あと300km。「なんで俺たちは走り続けるのか」と自らに問い続ける。それがブルベだ!それがブルベだ!それがブルベだ!
9h44m
次回予告 アイドル☆マスター さとう☆
「ロサンゼルス300km」