三里塚街道を走ってはにわロードへ。しばらくはにわをお楽しみください。
平坦な九十九里ビーチライン(ビーチラインだけど、まったく海は見えないと言っていい)を終えて400km地点のPC。時間は・・・午前8時くらいだったかな。たしか10時くらいが制限時間だったと思うので到着時点で2時間のアドバンテージ。こっからは山道だからどうなるかな?
養老渓谷へ入り、いくつかの小山を越えて三石山へ。雨の影響か路面がひどく汚れています。このあたりから細君の親指はいよいよ痛くなったようで、ついに三石山を登り途中で停止。靴を脱いで休ませると同時にクリートを二目盛り分後ろへ下げます。三石山のてっぺんは珍しく観光客の車?が数台。下りの路面もたいがい酷い堆積物の量でしたが、前にクルマが走っててペースメイクしてくれたので(どいてくれなかったともいう)、ダウンヒル嫌いの僕でも楽々クリア。自転車の汚れはクリアどころか・・・。次のPCはミニストップ。でも、ちっとも食欲がわかない。どうせ今食べたところで消化してエネルギーになるのはこのブルベの後なんだからどうでもいいや、とポジティブに考えることにしました。
南房総を走ります。このブルベコース随一の景勝地。ただし向かい風。途中でついに細君が完全停止。痛みがどうにもならないとのこと。でもここまできてリタイヤは絶對にしたくないと強く訴えてきます。それはもう鬼気迫る感じで、ちょっと心うたれるものがありました。でも、じゃあどうするといっても「我慢する」「痛み止めで和らげる」だけがやれること。個人的には痛みを安易に痛み止めで和らげるのは好きではありません。原因が何か、できうる対抗策は何かを考えることも試すこともなく続けてしまえるので、結果としてよりひどくなるんじゃないかと思っているからです。原因なんかがわかっているなら痛み止めでカバーしつつ対策も行うこともできるでしょうが。でも、ことここに至っては仕方ありません。前夜から飲ませていたタイレノールではなくって、医師にむかーし処方された薬を飲ませます。そしていかにこの薬が協力で危険なほどなのかを説明しプラシボ効果も期待。いまは市販薬らしいけど。
房総半島最南端に辿りつく頃に雨がぽつり?PCで携帯をチェックすると・・・おや降雨確率が50%なんですけど。これって降るって事?まじかよ?死ねっていうのか。鹿野山が雨って嫌だぜ。
まるで原生林のような緑の中を抜けるグリーンラインを走り、ミスコースしながらも(13回目)最後のPCへ。細君はやっぱり痛みがあるようだけど、時々痛い痛いつぶやいているような事以外は、それなりにペースを保っていました。登りもちゃんとついてくるし(前半では僕をおいてく勢いでしたが)、平坦でペースを上げても大丈夫。中盤以降は僕は中だるみが激しいので、それも丁度よいのかの。さて、最後のPCは短時間で引き上げ、ここからはたったの40km。ただし激坂あり・・・。それはマザー牧場前の坂。3kmほどを10%で登っていきます。そして・・・残念なお知らせは「雨」「日没」。夜の雨の峠・・・。これはまさにブルベの華。
蛇行・立ちこぎ・我慢のまっすぐ、などの技術を駆使して最後の峠を上がっていきます。これがボスだよ、と教えると「マザー牧場の後がボスじゃなかったの?」と。なんか勘違いしていたらしい。そしてむしろ「この次にあると思っていたら、これが最後だった」ということで気持ちがリフレッシュされたとのこと。ぐいぐいというわけでは無いけど、じりじりと登っていきます。最後のこの坂は押し歩きもやむないかなと思っていたけどなんとかイケそう。去年は僕もフグバッグそのものを自宅へ送って軽量化して登っていましたが、今年はフグバッグにリポビタンD(大きさの割に無駄に思い)などをつっこんだままのチャレンジ。鹿野山と足をとめての打ち合いの覚悟です。
登り切ったよ。マザー牧場の入り口ですが、まったく何も見えません。幸いにも雨は本降りちょっと手前。ここで後は下りだけだ!と思うも実はもう少し登ります。ここの下りはくねくねしてるんだよねーいやだなーとか思っていたら、2車線しっかりあったので問題なし、道路線形も路面もほどよくって気持よく下れました。さあ、残り20km弱。しかも・・・どうやら強くはないけど追い風のよう。後ろから「追い風だよ!」と声が。なんという現金なやつ。残り距離が少なくしかも平坦追い風ってことでモチベーションがあがってきたよう。ようし、ガシガシいくよう、と。この後ホテル三日月で立ち寄り湯にはいって帰る予定なのですが、11時までで終了なのだそうです(前のPCで電話して確認しといたのです)。だから10時には入館しておいておきたい。だからせめて9時半くらいまでにはゴールしておきたい!
ゴールの直前でミスコース。ゴールの受付会場への道を公園内で間違えて遭難しかける・・・14回目とのこと。午後9時23分にゴール。これならお風呂に間に合う!といそいそとホテル三日月へ向かうのでした(ちなみに午後6時以降はリーズナブルな価格なのです。純金風呂もあるし)。
おわり