眠れない眠れないと思いつつも2?3時間くらいは眠れたようだ。おかしな夢をいくつか見た。ひとつは「今日は全然眠れなかった」と起き上がる夢。もうひとつはブルベをスタートしてからしばらく走る夢。深夜スタートのブルベで、片側2車線の郊外住宅地の道路をオレンジ色の街灯の下走り続けるというやつ。もはや悪夢・・・。
さて、スタートするよー。
いきなりアップダウンの連続。短いけど斜度は緩くない道がしばらく続く。道志道まではちょこっと登るだけかと思ってたんだけどなーと謝っても道が優しくなるわけでもないので我慢していただく。道志道に入ってしばらくすると細君は脚をつってダウン。自転車を路肩に倒してごろごろと。なんとかストレッチをして走り出せるようになったので、とにかく下りでは脚を止めてでも休ませてとコメント。そうしないとこの人は下りでぐんぐんペダルを踏みつけてしまうのだ(その勢いで次の坂を登りたいらしい)。
今回のコースで一番やばそうなのはこのスタートからPC1までのエリア。ほとんど貯金無し状態から登りっぱなしという制限時間的に危険な感じ。とにかく休ませてはならない・・・。そこでボトルへの水の再充填なんかは僕が行い、先に行ってもらう作戦をとる。途中で湧き水を汲み、からのボトルと走りながら交換し・・・となんとか道志道の終盤に来たところでコンビニにじんじんさんがいた。残り時間を見てから休憩をしてもよかろうと判断し同じコンビニに入った。
少し休んでから山伏峠へアタック。このあたりの風がやや冷たくって腹を下し始め・・・ピーンチ!
なんとかPC1のトイレまで我慢成功。しばらくコンビニのトイレにこもる。入るときはドアが開いていたので気づかなかったのだけど、このトイレは女性用のようでした。ごめんなさい・・・。とにかくなんとか人間の尊厳を守ったところで、おにぎりを食い水を継ぎ足し氷をつっこむ。靴下にも氷を入れて動的アイシング。時間的な貯金は15分も無い。けど、ここから大月まではずっとダウンヒルなはず。よし行こう!
行った。ほとんど脚を止めっぱなしの自由落下走行だったので、細君は「おせーなー」と勝手なことを思ってたらしい。気を使っても気を使わなくても責められる・・・。
PC2までおりきったら後半戦。まずはVS松姫峠だ。さーいこーかーねー。
こんなこともあろうかと、先日に松姫だけ練をしていたのですこし安心。ダムで一休みしてから松姫をクリア。直線距離ではほんのちょっとなのにやたら時間のかかる恐ろしい九十九折の峠道。よくこんなルートを見出して建設したものだ・・・。てっぺんでは私設エイドがでていて一休みしている人たちも。
でも貯金は少ないのですぐに腰を上げて行かなくては・・・。松姫峠の下りはあまり好きではない。細君の様子が心配であったけど、じんじんさんがマンツーマンでついていてくれるので安心して自分の下りに専念できた。小菅村から奥多摩湖をまわってPC3の古里へ。ここまで下り基調とはいえよくこのペースについてくるもんだ。ついてきてもらわないと困るんだけど。
PC3まで来ると、時間貯金も1時間を超えるくらいはたまってきていたので一安心。でも200kmでこんなに貯金ができないってのも久々だなあ。でももうゴールまでほとんど下りっぱなしなはずですよ?
・・・梅ヶ谷峠ってこんなにきつかったけ・・・?
「松姫峠が最後の峠」とつたえていたせいで、細君の士気は崩壊。梅ヶ谷峠って細い道な上によりによって全線オレンジポールを真ん中に立てているのでクルマが来るとすごいやっかい。斜度も平均で9%くらいあるのに、左右によろけられないめんどくささ・・・。
梅ケ谷を武蔵五日市へでればもうフラットだよ・・・と言ったら嘘になった。ひたすらアップダウンの連続。高尾のあたりのアップダウンとか、ここを通るとわかってなかったので精神的な打撃が。なぜだかだんだん他のサイクリストたちのグループと合流しはじめてにぎやかになって気は紛れるのだけど坂がある現実は変わらない。高尾の館町の坂で歩道に膝を抱えて座り込んでいる参加者を見かける。あと25kmもないんだ!立って戦うんだ!
宮ヶ瀬湖下流にかかっている橋がライトアップされている。この橋を撮影している足元の橋もライトアップされていて二重のライトアップ。とても綺麗。こんなことになっているのは知らなかったな。
と、あるところでチェーンがはずれ、細君の士気は消失。あとは他の人達を見送って二人でたらたらと走る。松姫が最後だと言ってたのにこれはどういうことだ、などと罵られつつ、その怒りを推進力に変えて頑張ってくれと心のなかで励ます。
そして・・・ゴール・・・。
12時間27分。なんとか生還できました。