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【落武者魂】 10 BRM417埼玉400km

落武者魂

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BRM417 埼玉400 その二 「真夜中のフグレンジャー」



 PC4はミニストップ。暖かくくつろげる椅子とテーブルのスペースが有る。ペペロンチーノスパゲティがあったので、ゲット。誰かに「そんなによく食べられるね」みたいに聞かれたが、いや違う、食わねば死ぬぞ、と答える。ブルベで学んだことの中でもっとも大事なことだ。食えるときに食う。食えないと思っても、食う。たしかに胃腸は拒否しだしていたけど詰め込むと、頭上に628pts up!(Kcal)の文字と体力ケージが伸びる様子が浮かぶようだ。周りでは参加者同士のおしゃべり。誰かがこの近くに駅があるという。もうこの時間では汽車もなかろうが。うん、護衛対象者はどんな様子だろうか・・・もしものときは朝までここで待ち、輪行という手段も。まずPさんは絶好調。なんでこんなところに来て元気なのかと問うと、「70kmくらいを越えると元気になれる」とのこと。いやいや、あなたが元気になったのは150km近くになってからのような気がします。マシュー君も元気になったようだ、勝手にフグカメラで目についたものを撮影し、ニコニコしている。まあ、大丈夫なようだな。こっからビーフラインだけど大丈夫か、と聞くとOKという。OKらしいからいいや。



 ビーフラインへ入る。声をかけ合うともなしにさっきのグループ?が再結成。ビーフラインのこちら側からは、序盤のアップダウンが大きく下り基調でらくちん。ジェットコースターのようにカタカタ登ってはダーッと下る。いくつか繰り返すと一旦おやすみ。他の参加者に「ここまでは練習ステージ、こっからが本番ですよ」というと「え!まだあるんですか!」とのこと。こっからの人里離れて行く無限の上り下りがビーフラインなんですよ・・・。10人ほどの集団。これだけの人数がいるとまぶしいほどに明るい。全然寂しくない。Pさんはなぜだかさっきほどの活気はなくなったけど、代わりにマシュー君がやたら勢いがよく登り始める。トリプルギアの威力を発揮させはじめたようだ。登って下って登って下って・・・。繰り返すものの、全体の速度が低くってなおかつ暗いせいで登りの先が見えないのであまり恐ろしさを感じない。一人で走ったらまた別の感想なのだろうけど。GPSに仕込んでおいた「半分!」「そろそろ終わり」という自分へのメッセージが心を和ませる。「そろそろ終わりから1区間走り切ると何かのスポーツグランド脇にでたので「ごちそうさま!」と叫んでおく。そして笠間を抜ければ道祖神峠という最後のヒルクライムなのだけど、寒いし腹も減ったのでここらあたりにあるという噂のマクドナルドへ・・・。と思ったがマクドナルドは無かったので、ルートを少し外れたローソンへ。一息入れて最後のひとがんばり。

 走りながらマシュー君へ「ツーマイルズ、アベレージセブンパーセント、マキシマムトゥエルブパーセント」と伝える。OKと答えて彼が増速するところで気づいた。どっから3kmなんだ?うーん、それがわからないと意味無いじゃん・・・。29Tのインナーローを駆使してこつこつと登る。Pさんもマシュー君もするすると登っていってしまった。でもまあ、故障気味だから控えめに・・・。特に追い込む理由もないしー。てっぺんではグループのみんなが待っていてくれた。お互い名前も知らぬ者どうし、しかしビーフを越え道祖神を越えてきた仲間意識のようなものがあったように思えた。あんまりブルベでこういう感じで走ることは無かったので新鮮。だいたい単独走ばかりだからなー。

 てっぺんでみんなが揃ってから降ろうという感じなのだけど、マシュー君がライトの調整をしているのを待っていてくれているらしくなかなか進まぬ。寒くて仕方ないので、とりあえずバラバラに下りてきましょーよと声を掛ける。固まって下ってマシュー君の落車みたいになっても良くないしね、と。何番目かにフグダイブを開始し、3つめのコーナーあたりを抜けたときに、後ろでジャッ!という音とマシュー君が叫ぶ声が。マシュー君がふっとんだのか、と思って停止、登り返すとコーナーのアウト側の土手の上のほうに自転車がひっかかっていてマシュー君が回収しに向かっているところ。ライダーは運良く草むらを滑ってったみたいで無傷とのこと。パンクの修理や自転車や体の確認などでなんやかんや1時間ほどたって、体の芯まで冷えた。ようやく坂を下りきると夜がうっすらと明けて、霧のなかに浮かぶ景色を抜けてPC5へ到着。さらに暖かくなるなかPC6。フグレンジャーとしての使命の重さからか、全然眠くならない。暑くはなってきたのでついにフグジャケットを脱いでフグバッグへしまうことに。工具修理素材一式、予備リアライトに上下レインウェア、グローブ、ソックスそれぞれ二組、さらにフグジャケット・・・。すべて詰め込みまだ余裕があるフグバッグの素晴らしい積載量。でもなぜだかどんどん自転車が重くなる・・・。





 さて、残り55km。まだ24時間前後でゴールできるんじゃないかなあとか淡い希望を持てる時間。ふたりとも元気そうだし、がんばるぞーと思った途端、マシュー君が無茶苦茶な減速。どうしたんだ、と様子を伺うとこけたときにうった膝が痛くてたまらないとのこと。捻挫か。残り50km、どうする?と聞くと「行く」。じゃあ行こうか。でも速度は20km/hもでていないくらい。まだ余裕が無いわけではないけど、これ以上悪くなっていけば当然タイムアウトも考えなくてはならなくなる。マシュー君と僕は仕方ないが、これが初400kというPさんを巻き込むわけにはいかない。「先に行ってください!ここは僕が守ります!」と伝えるがPさんは「ここまでともに戦い抜いてきた戦友を置いて自分だけ行けるわけがない!」と一喝。全米が涙に濡れる。



 結局1時間以上の余裕をもってゴールへ到着。しかし昨日の天気はなんだったんだというくらいの好天。竜胆さんやkskさん、たけさんらが(Pさんを)待っていてくれていてお祝いムード。マシュー君の膝も氷川温鍼堂の設楽さんにケアしてもらい、テーピングとアイシング。フグレンジャーとしてできることはもう無かった。





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BRM417 埼玉400 その一 「雪中のフグレンジャー」

 40数年ぶりの遅い雪!アソス戦隊フグレンジャーに出動命令が下った。中国奥地で大地震、ヨーロッパでは火山の大噴火、そして日本にも迫り来る天変地異の前触れ。これを食い止めるため、ただのブルベライダーサトウは、フグレッドに変身して埼玉400kmを走りきらねばならないのだ。そして今回はお米の国から来たマシュー君と初の400kmブルベ完走を目指すPさんの護衛ミッション。その課せられた使命、「全引き」にフグレッドは耐えられるのだろうか・・・。

 朝起きると、やっぱり雪。駐車場も雪。このまま雪で駐車場からクルマを出せなければ言い訳ができるのに・・・と思うも、フグモービルは難なく動き出し川口のスタート地点へ。そこには既に5台ほどの参加者のクルマとスタッフのテントが。雪は雨に変わりつつあったも、大粒だ。しかし既にレインジャケットにレインパンツ、ウォータプルーフソックスにシャワーキャップまで装備したフグレッドに死角無し。正直「温かい」。さっそくスタッフの元へ行く。もしかしたら中止かもしれない、そしたら「俺は走りたかったけど、中止だからな」と言えるのに、と淡い期待を抱きつつ・・・もちろん打ち砕かれた。ただDNS連絡が多いので分離スタートをやめて9時スタートへ集約するとのこと。ここにサインしろというのでサインしたが、その紙は「私はルーピィであることを認めます」というものだったようだ。



 泥だらけのスタート地点から75名の阿呆共が走り出す。土砂降りの中。でも2時間ほど走れば止むはずだ、と思っている間にも雨はやんだ。埼玉を出て千葉へ向かい、向かい風の中を北上していく。風が雲を吹き飛ばして、晴れてさえいる。しかしときどき振り向くとpさんが小さくなる。あれれ、どうして小さくなったのかなと思うと、脱落していっているのだ。こっそり増速しても騙されないようだ。途中60km地点くらいのコンビニで水の補給とフグレインエキップメントを外す。レインジャケットとレインパンツなんていう大物をどこにしまうのか。大丈夫、ウーゴ博士の開発したフグバイクには巨大なフグバッグが装着されていて工具その他一式、護衛任務失敗時の輪行袋、替えのグローブや靴下、さらにレイン装備をしまってなお余裕があるのだ!このとき、フグバイクは通常の1.75倍の衝突破壊力を発揮するのだという!



 ようやくPC1に到着。前回の同コースから3時間ほどの遅れ。クローズタイムに1時間ちょっと。次は山岳セクションだけに、このフラットセクション110kmで時間を稼げなかったのは辛いなあ。とりあえずミートソーススパゲティを食べてエネルギーを回復。山へ。しばらくはのどかな谷あいの集落。水量の豊富な川沿いに道は続く。桜もしっかり満開で、おそらくは今回のライドでもっとも素晴らしいビューポイントだろう。後半は闇の中だからなあ。





 山を登る。路面には雪は無さそうなのは助かる。北側斜面には雪が残ってるんじゃないかなと思ったが、路面は濡れているだけでクリア。ひとつめの峠を降りて小さな集落を抜けるところで遅れがちになったマシュー君に問う。
「次のPCのあたり(日光)がリタイヤするには良いポイントだけど?」
「へえ・・・・えっと何に対していいポイントだって?」
「リタイヤ」
「ノー!」
その意気やよし。わかった、とこのコース最高標高を目指す。このあたりから俄然Pさんが元気よくなり、峠はぶんぶん飛ばす。マシュー君も、トルクで踏むのをやめて回し始めるとそんなに遅れはしない、というか重量級のフグバイクが遅い・・・。こ、これはフロントトリプルが必要なのでは・・・。



 そんなときにマシュー君が僕の後輪にはすって落車。減速のサインと掛け声を出していたので多少は速度が落ちていたが、ちょっと斜度のある下りだったので落差のある転倒になってしまった。とりあえず骨折、機材の破損などは無さそうだが・・・。ウェアも破れてはいない。痛み、はありそうだけどこの山奥でできることも無い。走れるとのことだったので、先へ進む。寒い。こんな山奥にも人が住むのだなという場所にも家があって美しい花が咲いていたり。だんだん暗くなってきた。早くこの不穏な場所を去ろう。



 小さなダウンヒルがあり、日光駅へ。一応、駅であることは伝えるが、リタイアなどの意志は無さそうだったのでPC2へ向かう。クローズタイムまで1時間弱?だっただろうか。よく覚えていない。何を食べたかも覚えていない。マシュー君ががくがくぶるぶる震えていたことは覚えている。

 PC3へは大きく下り基調。ここで速度をつんで時間を稼ぎ、後半にそびえるビーフラインと道祖神峠という敵に備えたい。日は沈んだ。速度を稼ぐためには・・・フグライト!説明しよう、フグバイクに備えられたフグダイナモはペダリングエネルギーから数ワットを得ることにより、強力な光量を前方に投射することができるのだ。そしてその持続時間はフグレンジャーが倒れぬ限り続く・・・。さらに下り坂にはフグダイブ、交差点ではフグクロスなどの必殺技を連発し、PC3へ到着時には2時間弱の余裕時間を持つことができた。Pさんはなぜだかどんどん元気になるのだけど、マシュー君は寒さに凍えて今にも死にそう。膝と肩を腫らし、踵をサポーターでがっちり固め、消炎鎮痛剤を連投しながら寒さに震えて真っ青な顔で、なぜ君は走るのか。しかし、そんな阿呆共だけがたどり着くことのできるニルヴァーナがきっとあるに違いないのだ。

つづく・・・

おまけ フグライトのひみつ



フグライトはフグダイナモによって発電されるエネルギーを使った強力なぜんしょうとう。上の画像を見て欲しい。中央下をぼんやり照らす縦長の楕円、それがフグライトの効果だ。Pさんの一般的なライトに比べるとセンター部分の明るさは劣るが、全体の大きさとそこにまんべんなくてらすパワー(ちから)がすばらしいのダ。しかもフグパワーをエネルギーとしているため、電池はいらないぞ。でもフグレンジャーが死んでしまうと消えてしまうのがじゃくてん。ちなみにシュミット(しゅみっと)はかせが作った小径車(ミニベロ)用のものなんだ。だから軽いぞ。
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