5分おきのスタート。幸いにも200kmグループの第一陣として8時に走行開始。「人の後ろにある」風の隙間をよく見て走る。行きは基本的に追い風なので、それほど恩恵は受けない。ところどころの小道や小川、生垣の隙間から流れ込んでくる横風がちょっぴり怖い。風と信号のせいでなかなかバラケないなあ、怖いなあと思って振り返ったら、後ろにはほとんど人はいなかった。どうにも上り下りのペースがあわないので、長い下りで思い切って前へ出たら、前にも後ろにも誰もいなくなってしまった。あれれ。風のすき間が・・・。
第一CPにはZIPPのディープリムのバイクの人が一人。トイレへ行ったり、お握りなどを買って外のベンチで食っているとじんじんさんがやってくる。速いすね、というと「平地だから」とのこと。もしかして僕のために風の隙間を作ってくれるのでは、今日の強風セクションを協力プレイでくぐり抜けてくれるのでは、これぞ仁徳なのか、と思っていたら、さくっとCPを出て行った。仁徳は・・・。僕の風の隙間・・・。
おにぎりをしっかり食い、ボトルも満タンにして追うが、CPを離れる時間が違いすぎてどうにもならない。平地だし。ここからは銚子まで追い風ビューンで行けるはず。たしかにかなりのペースで走っていた。これはいい、と思っていたのもはじめのうちだけ。ここまで風が強いと近くの建造物や地形などで乱れた風が右から左から巻き付いてくる。銚子近くのバイパスに入ると特に顕著で、簡単に車線半分ふっとばされるので欄干によらないように気をつけて走る。ここは結構車通りも多いのでかなり身の危険を感じる。CP2近くまで来るとじんじんさんとすれ違い、あれ?じんじんさんが先頭なの?そのままCPへ到着するとZIPPの人がいて、突風で転倒したという。ナルシマジャージが大きくやぶれてしまっている。他にケガは無いようすなのが幸い・・・。
スタッフの人たちがテーブルをおいて休憩所を設営してくれているところだった。いちごをもらい、ご飯を食う。本当はこの近辺で海のものの定食でも食おうと思っていたのだけど、この風エリアを少しでも削ることを先決にしたい。家内へのおみやげ(と銚子電鉄へのエール)にぬれ煎餅を買ったりぐずぐずしているうちに後続の方々が続々と到着。入れ違いに僕は出て行く。しかし走り出した瞬間から鼻水が・・・。さっきからなのだけど、鼻水の量が尋常じゃない気がする。こ・・・これは・・・花粉症?でも海なのに?
すぐに風が本気を出し始めた。低速で登りを漕いでいると風に煽られて路肩に落ちそうになる。さらに砂が吹きつけてくる。この砂が目に入ると永遠に眠ってしまうというので必死に堪える。ふと顔をあげるとZIPPの人が路肩を歩いていた。ディープリムじゃもう無理だろ、むむ、そうか。ここで追いついてしまえば風のすき間に入れるな!と踏み込んで切通しに入ると前輪が浮いた!こりゃあかん。しかも結構交通量が多いのだ。だめだめだめ。押して歩くことにするが、自転車を降りるのも怖いくらい。突風が切通に入ってくると、押すことさえできない!そういやブルベで押して登ったの初めてだな・・・。超強風地帯を抜けて自転車に乗り(乗るという行為も大変)おっかなびっくり走る。銚子エリアから九十九里方面へ方向が変わると、横風から向かい風に。率直に言って、向かい風の方が全然走りやすい。
九十九里ビーチラインはその名に反してほとんど海が見えないと言う詐欺みたいな道路。こないだの渥美半島もそうなんだけど、海沿いを期待していると海なんか見えないというのが続くなあ。小田原もそうだったなあ。地図的には海沿いなんだけどなあ。幸いなことにこの道路は交通量がかなり少ない。さらに良いことに信号も少ない。向かい風で20km/hも割ってしまうけどくるくるくるくる回しているとCP3へ到着。残り40km無いけど、チョコレートドーナツとカルピスを入手。カルピスで乳酸菌を導入し、後顧の憂いを断つのだ。やがて後続のライダーがやってきて20km/hも出ませんねーと言う。でもまあ、こっからは半島を横切るから風は弱まるんじゃないかなあ。
最後のセクションも中途に来てさっきの人たちに追いつかれる。せっかくなので”背中”を借りて走るも、登りでペースがあわないので先へ行く。最後の最後で再び追いつかれてゴール。しかし、これで終わりではなく、袖ヶ浦海浜公園まで残り20kmのボーナスステージが始まるのであった!